五十肩(肩関節周囲炎)
五十肩の肩は人間が起立歩行をすることから、きわめて安定性がわるく、中年をすぎるころから関節周囲の損傷が重なりやすくなります。もっとも損傷されやすいのは肩を回すときに作用する筋群が腱板状に付着する部分で、それに連なる関節包に炎症が波及します。そのほかにも肩関節では損傷されて炎症を生じやすい部分がいくつかあります。これらによって肩を動かすときに痛みが出て、運動制限を生じる状態を五十肩と呼んでいます。
五十肩は50代になって肩関節の痛みと運動制限が起こってきやすいので、この名称があります。40代に起こって四十肩と呼ばれることもあります。肩関節周囲組織の炎症によるもので、"肩関節周囲炎"ともいいます。原因に関しては諸説があり、一種の症候群とみられています。
五十肩は急に起こることも、だんだんに起こることもあります。夜明けに冷え込んでくると、肩が痛んで目を覚ますことがよくあります。
五十肩に罹ると髪をとかしたり、ズボンの腰ポケットに手を入れたりするのが不自由になります。
五十肩(肩関節周囲炎)の鍼灸治療症例:五十肩の患者40名、年令は最少32歳、最大79才。罹る期間は最短15日、最長3年。取穴:肩髃(ケング)、肩貞、肩井、雲門、肩外兪、巨骨。電気針、20分間後、吸い玉20分間の後に手技で、粘着した筋群を分ける。
五十肩(肩関節周囲炎)の鍼灸臨床経験:五十肩の治療には、西洋医学のブロック注射、理学療法、鎮痛剤、シップなどの治療より、鍼灸の治療がはるかにいい方法です。私は整形外科医の時代に、わざわざすべての治療方法をやってみましたが、短期間で治るのと治癒率高い面に置いては、やはり鍼灸が一番いい方法でした。
鍼灸治療の後に、手技で、粘着した筋群を分けることが即効性の条件です。
肩の鍼灸治療によって、局部の血管が拡張し、十分に血液が供給される状態で、乳酸、ピルビン酸などの疼痛物質が吸収される(これら物質が神経を刺激して痛みが生じる)。また、増加した免疫細胞が筋付着部や靱帯の炎症を消去する。
五十肩の治癒率100%。治療回数最低3回、最高35回。五十肩に罹った期間の長い患者や高齢患者は治療回数が多いです。