パーキンソン病
パーキンソン病の発生するところは黒質です。大脳と脊髄をつなぐ中脳には左右に2つ、肉眼で黒く見える部分があります。これは黒質です。黒質ではドパミンという物質がつくられ、大脳の線条体に運ばれます。線条体はドパミンによって刺激され、からだの運動を円滑におこなうことができるようになります。
パーキンソン病は、この黒質のはたらきがなんらかの原因でわるくなるとドパミンが足りなくなり、線条体がうまくはたらかなくなります。すると手足がふるえ、からだの動きがにぶく、ぎこちないものとなります。
パーキンソン患者の黒質のはたらきをわるくする物質がいろいろと知られています。たとえば、一酸化炭素、エコノモ脳炎ウイルス、MPTPなどです。一酸化炭素中毒から回復したあとに、手足のふるえやぎこちなさなどのパーキンソン症状が始まることは珍しくありません。
エコノモ脳炎は1910年前後に世界的に流行した脳炎です。この病気にかかるとあたかもこんこんと寝たようになるので、嗜眠性脳炎とも呼ばれました。脳炎から回復し、意識が戻ってホッとしたのもつかの間、手足のふるえ、こわばり、歩行障害などがあらわれます。
MPTPが見つかったのはほんの偶然からでした。突然からだがこわばり、まったく動けなくなった若い男性が入院してきたのがきっかけです。よく調べると、彼は麻薬中毒患者で、合成された麻薬を使ったとたんにパーキンソン病の症状があらわれたのです。同じような患者が次々に運びこまれ、その結果、麻薬の不純物として混入していたMPTPという物質が犯人とわかりました。
パーキンソンを解剖すると、黒質に強い障害が見つかりました。驚くべきことに、MPTPでパーキンソン症状を発病すると、薬をやめてももはやもとに戻らないことです。
パーキンソニズムとは、これらは原因がわかっており、それによってパーキンソン病の症状が起きるので、本当のパーキンソン病とは区別をしています。
本来のパーキンソン病ではなにが原因となっているのかは実はまだわかっていません。少数は遺伝的に発病します。しかしながら大多数の患者は遺伝とは関係なく、なんらかの原因で黒質の神経細胞が攻撃を受けるためだろうと考えられています。
パーキンソン病鍼灸治療症例 :患者1000名、男性553名、女性447名、年令39〜74才。パーキンソン病にかかる期間は8ヶ月〜18年。L‐ドーパ、ドパミンアゴニスト、ドプス、抗アセチルコリン薬、アマンタジンなどを一年以上服用しても、効果ない患者。治療方法:頭皮電気透穴針療法。
パーキンソン病鍼灸治療臨床経験 :頭皮電気透穴針療法。取穴:百会、前頂、承霊、懸顱、後頂、太陽、風池、人中、神庭、印堂、大椎。百会、前頂、後頂を一本の針で、神庭、印堂を一本の針でツボを貫通し、オームパルサーで、小程度の電流を流します、約1時間。
私と米カリフォル二ア大学のペッキ教授との研究チームが臨床試験で、頭皮電気透穴針+電気治療を使って、100名のパーキンソン病の患者に治療をしました。研究の結果は、神経の電気信号が、針から微弱電流に強いられ、「確率共鳴」という現象が起き、低下していたパーキンソン患者の脳の情報処理機能を改善しました。
また、針からの微電流の刺激が生物電信号に変わり、神経の伝達を通じて、脳にある黒質を刺激し、ドーパミンの分泌を促進し、パーキンソン病患者のドーパミンの分泌量を数倍に増やしました。
針治療によって、大脳大動脈、大脳中動脈、大脳後動脈の血液量が5倍以上に増加したことも確認できました。つまり、パーキンソン病患者の減少していた大脳大動脈、大脳中動脈、大脳後動脈の血液量を改善し、脳細胞の代謝機能を増強しました。
カリフォル二ア大学の放射線医学専門の趙長煕教授がfMRI(機能的磁気共鳴映像法)を使って、さらに脳の内部の変化を観察しました。電気刺激をする時に、脳の運動エリア、感覚エリアと黒質の働きが活発になっています。
頭皮電気透穴針療法を受けたパーキンソン病1000例、有効は910名でした。