梨状筋症候群
梨状筋症候群は、臀部にある洋梨の形をした梨状筋が、坐骨神経を圧迫し、神経障害を引き起こしたことを言います。梨状筋の間、坐骨神経が通っており、この梨状筋の過剰収縮で坐骨神経を圧迫してしまうと痺れや痛みがでます。梨状筋の過剰な収縮は、車を長時間運転し、アクセルやブレーキを頻繁に踏んだりする人は多く、腰部の外傷、また女性の月経周期中や妊娠時期に起こりやすいです。
下肢の運動により外旋筋群が疲労し、慢性的に柔軟性を欠いていることなどが原因となって、梨状筋が坐骨神経を圧迫してしびれや鈍痛を引き起こします。
この障害は、一般的にスポーツ選手にもみられることが多いとされています。特にランニングなどで股関節の屈伸を繰り返すスポーツでは、坐骨神経を摩擦し圧迫することが多いため、神経炎になりやすいのです。スポーツ選手は日頃から体を鍛えており、筋肉そのものが大きいことも圧迫の一因と言えるでしょう。
また、坐骨神経の形状が障害の原因となっていることもあります。坐骨神経は通常、骨盤内から後方臀部に出るとき梨状筋の下を通りますが、中には坐骨神経の一部が梨状筋の間を貫いていたり、上と下を挟んで通っている人もいます。このような場合は、筋の緊張や損傷後の炎症によって神経がより圧迫されやすくなります。
梨状筋症候群は坐骨神経痛の原因のひとつです。病院で坐骨神経痛の治療を受けても、なかなか症状が改善しなくて、梨状筋症候群の可能性があります。
梨状筋は仙骨からから始まり、足の付根についている筋肉で、股関節を外旋させる働きを持っています。この筋が炎症や過度の緊張によって坐骨神経を圧迫して、痛みが起こります。臀部打撲や股関節の捻挫などの外傷
梨状筋症候群は比較的緩徐に発生します。梨状筋間で坐骨神経が絞扼され、仕事や運動でストレスが加わり発症することが多いです。性のもの、スポーツ活動に伴って発生するものがあります。長時間の座位による圧迫などが関係することもあります。また、比較的多いのが、ぎっくり腰から腰痛が慢性化したものです。
坐骨神経痛は臀部から大腿後面さらに下腿後面へビリビリとする痛みがはしります。運動まひや他覚的な感覚鈍麻はまれです。多くは腰椎の椎間板ヘルニアや変形性腰椎症によります。脊髄や神経根の圧迫によっておこります。梨状筋症候群と診断されても、実際は腰椎椎間板ヘルニアが痛みの原因であった例が、よくあります。坐骨神経痛の原因のほとんどがヘルニア、と言われているように、腰痛の所見がないからといって梨状筋症候群を判断することはできません。ヘルニアでも腰に痛みを感じないこともあるため、早急な診断は禁物です。
坐骨神経痛を引き起こす原因は他には、以下のものがとしてあげられます 。
梨状筋は仙骨(お尻の真ん中の骨)から始まり、足の付け根に付いており、股関節を外旋(足先を外に向ける)させる働きがあります。この筋が炎症もしくは過度の緊張状態になると、その下を通る坐骨神経を圧迫して神経の走行に沿って痛みがでます。
誘発テスト:
膝を伸ばしたままで足を真っ直ぐ、あるいは内側に上げたときに、痛みやしびれが出る。
足を外旋させて上げたときは、梨状筋が緩んでいるため痛みなどの症状が消える。
このような症状がみられた場合には、梨状筋症候群を疑うことができます。梨状筋周辺に局所麻酔を注射し、症状が改善されれば確定されます。その症状は腰椎椎間板ヘルニアと非常に似ているので、見極めが大切になります。
梨状筋症候群の鍼灸治療症例:梨状筋症候群患者さん23名、取穴:阿是穴、膀胱経の委中、腎兪、上髎,胆経の環跳、陽陵泉、丘虚、崑崙。電気針、20分間後、吸い玉20分間。
梨状筋症候群の鍼灸臨床経験:梨状筋症候群の場合、保存的治療(手術をしない)が原則。鍼灸治療が効果的です。
鍼灸治療によって、局部の血管が拡張し、十分に血液が供給される状態で、増加した免疫細胞が梨状筋の筋の緊張や炎症を消去すると考えられます。
梨状筋症候群患者さん23名、完治したのは16名でした。