男性不妊症
男性不妊症とは、避妊をせずに夫婦生活をしているカップルが2年以上妊娠しない場合をいいます。 このなかで男性側に原因があるものを男性不妊症といいます。
米国では、不妊症 は夫婦およそ5組に1組の割合で見られます。結婚し子供をもつ年齢が遅くなっているのが、不妊症 の増えている理由のひとつです。しかし、1年間妊娠しようと努めてうまくいかなかった不妊症カップルのうち60%までは、不妊症治療を受けて、最終的には妊娠に至っています。
不妊症の原因は、男性、女性、もしくは両方にあります。精子、排卵、卵管の障害は、それぞれ不妊症 の原因の3分の1近くを占めています。ごく少数ですが、子宮頸部の粘液に異常がある場合や、原因がはっきりしない場合もあります。したがって男性不妊症の診断ではパートナー双方の十分な診察が必要です。
日本では正常なカップルでは妊娠を希望し性生活を行った場合は6か月以内に65%、1年で80%、2年で90%、3年で93%が妊娠にいたるとされています。よって日本においては、妊娠を望んでいるカップルの約10%が男性不妊症であるとされています。なお、男性側に問題がある男性不妊症が約40%、女性側に問題がある男性不妊症が40%、両性に問題がある男性不妊症が15%、原因不明な男性不妊症が5%あるとされています。一方で妊娠するのだが、習慣性流産となってしまう場合を不育症といいます。不育症は広義の男性不妊症の一部に組み込まれることもありますが基本的には概念が異なります。
北京中医針灸院における男性不妊症治療の目的は、妊娠に至るまでの時間を短縮すること、または、男性不妊症治療なしでは妊娠しないカップルに妊娠の機会を提供することです。
近年、男性不妊症 の治療は、西洋医学以外にも新しい治療法を求める動きが世界中に広がりました。欧米、中国などの国では、鍼灸や中薬治療の男性不妊症に対する有効性が再認識するようになっています。男性不妊症患者さんの期待に応えるため、当院が25年間、特に男性不妊症の治療に力を入れて、そして良い成果を上げています。1998年11月1日より2008年11月1日までの10年間に北京中医康鍼灸院に来院された男性不妊症患者200例を集計したところ:精虫が大幅に増え、生存率と活動力も強くなり、結果的に妊娠に成功したのは124名で、妊娠に失敗したのは76名でした。
男性不妊症の原因が多様なため、当針灸院(鍼灸院)の治療方法もそれに応じて、多様に渡って行います。当針灸院(鍼灸院)は中医学的な弁証論治の基本を元に、肝郁腎虚、沖任失調、摂精不能に分け、疏肝理気、補腎填精、調理沖任、活血化瘀の治療を行われます。特殊なお灸やハリなど東洋医学的な治療方法を組み合わせることで、最大限の効果を引き出します。
男性不妊症は以下のように分類されます。
男性不妊症の原因として大きく三つにわけられます。@造精機能障害(無精子症、乏精子症、精子無力症、精子奇形症、精索静脈瘤など)A精路通過障害(閉塞性無精子症、精巣上体炎、逆行性射精など)B性行為障害(射精障害、勃起障害など)の三つです。男性不妊症の大半は@の造精機能障害にあたります。原因が不明なことも多いのですが、タバコ・飲酒・ストレス・仕事・環境ホルモンなどが原因とされています。
男性不妊症の男性側原因のうちで最も多い原因とされており、男性側男性不妊症の原因の90%を占めます。
| 数 | 精液1ml中に2000万匹以上 |
| 運動率 | 前進運動精子が50%以上 |
| 奇形率 | 15%以下 |
| 生存率 | 75%以上 |
精子形成機能障害の分類:
精子減少症:精液1ml中に精子が2000万匹以下
乏精子症:精液1ml中に精子が1000万匹以下
精子無力症:精子運動率が50%以下の状態
精子奇形症:正常形態精子率が30%以下
無精子症:精液中に精子が1匹もいない
精子の運動率や精液中の精子の数に問題がある場合を、精子形成障害といいます。精子形成障害の場合、精子の運動率が50%以下、精液1mlあたりの精子の数が2千万以下です。精子には運動性精子と不動性精子がありますが、精液中の精子のうち運動性精子が半分以下だと精子形成障害、男性不妊症の疑いがあります。精子形成障害の中には、無精子症や奇形精子症などがあります。無精子症は、精液中に精子がないというものです。精液中に精子がなくとも精巣中にある人もいます。
精子形成障害の原因は、ストレスや染色体異常にあるといわれています。仕事や家庭での様々なストレスが溜まると、精子が作られにくくなり、男性不妊症になります。
造精機能障害の原因:
精巣上体や前立腺、精嚢腺などの副性器が炎症で、精子の運動率を低下させている状態です。副性器障害特徴として、精液中に白血球が増加します。副性器障害の主な原因は、クラミジアや結核菌の感染です。
精管通過障害は精子形成障害よりは割合が低いですが、男性不妊症の原因のひとつです。
閉塞性無精子症の主な原因は、先天的なものと小児ヘルニアの手術による後遺症です。精子を含む精液が通常と逆方向に流れ、ペニスではなく膀胱に流れこむことがあります。この障害は逆行性射精と呼ばれ、糖尿病の男性や骨盤部手術を受けた男性に多くみられます。逆行性射精があると男性不妊症になることがあります。先天性のものや病気や事故の後遺症などによるものがあります。
性機能障害は性交時に勃起しないやうまく射精できないなど、性行為に何らかの障害がある状態です。身体的な原因だけではなく、ストレスや心の傷などメンタル面が原因になっていることも多々あります。
性機能障害の種類
勃起は起こるが射精出来ない状態。「膣内射精不能」、「早漏」、「逆行性射精」などがあります。
男性不妊症の症状としては、精巣(睾丸)が小さい、陰嚢が重い・腫れている、精液量が少ないなどがありますが、結婚されて避妊せずに1年以上経過し、妊娠がない場合には不妊症の検査を受けることをお勧めします。
男性不妊症の検査は女性の男性不妊症検査に比べると、簡単で痛みを伴うこともほとんどありません。まず、通常の性交が行えているかどうか、排卵日前後に性交を行っているかどうかの問診が重要です。
次に左右の精巣の有無、大きさ、硬さを調べます。正常な精巣は長径3〜4cmのラグビーボール型です。左の精巣の上方に青黒く軟らかい静脈が透(す)けて見えるのは精索静脈瘤と呼ばれる病気で、男性不妊症の原因になります。恥骨部(ちこつぶ)から鼠径部にヘルニアの手術創があるかどうかも確認します。
さらに、精液検査を行います。4日〜1週間射精せずに、マスターベーションで精液を採取します。健康な男性の場合は、精液の量は2ml以上、精液1ccあたり7000万から1億個の精子がみられ、そのうち70%以上は活発に運動しています。これに対して、精子の濃度が1ccあたり2000万個以下や運動率が50%以下では、通常の性生活では妊娠が難しいと考えられています。
そのほか、血液中の男性ホルモン、下垂体ホルモンを検査します。
精液中にまったく精子がいない場合やごく少数の精子しかみられない場合は、血液による染色体検査や遺伝子検査、精巣の生検(組織をとって調べる)が必要になります。そのほか、精子の通り道である精巣上体、精管、精嚢腺、前立腺、尿道の超音波検査や造影検査を行います。
男性不妊症の原因を明らかにするための検査を行い、総合的に診断します。無精子症の診断は、下記記述のように幾つかの検査の結果と精子の有無から正式に無精子症と診断されます。疾病の合併症や副作用としての一時的無精子状態のものを除き、病名としての無精子症と診断されます。
過度の飲酒により、分解過程で発生するアセトアルデヒドという物質が精巣内に増加してしまうことがあります。 このアセトアルデヒドは非常に毒性が高く、精巣内に蓄積すると、精子をつくる能力を奪ったり、男性ホルモンの合成を抑制したりしてしまうことがあります。男性不妊症の方は避けるべきです。
タバコは男性の生殖機能に与える影響は精子の受精能力を低下させ、精子数の減少させ、精子のDNAを損傷します。
男性ホルモンは、ストレスの影響で、その分泌量が低下して、男性の精子数を減少させたり、精子の運動率を低下させたりして、男性不妊症になります。
環境ホルモンは体内において抗テストステロン作用を引き起こし男性の生殖機能や性衝動を引き起こすテストステロン作用を抑えます。精子の主成分であるたんぱく質や卵子との結合に必要な酵素にも多大なダメージを与え、精子の質を下げてしまう恐れがあります。今、不妊に悩むご夫婦が10組に1組ほどいると言われます。そのうち、女性に原因があるケースが45%、男性に原因があるケースが40%、原因不明のケースが15%と報告されています。男性不妊の割合は年々増加傾向にあり、一説には、環境ホルモンや活性酸素が増加に拍車をかけているのではないかと指摘されています。
男性不妊症の大半を占めている造精機能障害は、原因不明のものがほとんどであり、現在のところ、根治できる治療法や効果的な薬剤がありません。
不妊治療の新しい手法に生殖補助医療技術は盛んに用いられます。これには配偶者間人工授精(AIH)、非配偶者間人工授精(AID)など古くから行われていた方法も含まれます。
1978年、エドワード、ステプトー博士によって世界ではじめて成功した体外受精-胚移植法(IVF=ET)があります。これによって不妊治療は飛躍的な発展を遂げた背景があります。さらには配偶子卵管内移植法(GIFT)や精子が非常に少ない場合に1つの精子を、直接、卵子の中に注入する顕微授精法(ICSI)などの手技が行われるようになってきました。
配偶者間人工授精(AIH)は、夫の少ない精子を濃縮したり運動性のあるのを集め調整して、子宮内へ注入する方法です。排卵日にあわせて行うことはいうまでもありません。
非配偶者間人工授精(AID)は、夫が無精子症などで精子が得られない場合、健常な他の男性の精子を借りて子宮内に注入する方法です。この場合は、借りる精子の血液型などは夫に合わせることはいうまでもありません。
体外受精-胚移植法(IVF‐ET)は、卵管が詰まったりして卵管内での受精が見込めない場合に、卵子を取り出し、夫の精子を試験管で受精させ、その受精卵を子宮内へ戻す方法です。より多くの質の良い卵子を得るために排卵誘発剤が使用されます。体外で受精した卵が分割した余剰胚は凍結保存をして、次回に備えるという方法も行なわれるようになってきました。また、多胎妊娠を避けるということで移植する胚の数も3つまでと決められるようになってきました。
配偶子卵管内移植法(GIFT)は、どちらかの卵管がつながっていて、卵巣から得た卵子と夫の精子を腹腔鏡下にて直接卵管膨大部に注入して、そこで受精させる方法です。
この技術が進展することによって、妊娠に関する精子や卵子の細かなことが知られるようになってきました。
男性不妊症治療におかる顕微授精法(ICSI)は、1つの精子を取り出し、直接、卵子の中に注入して授精させる方法で、男性不妊症の究極の治療法といわれます。最近では、無精子症であっても、精巣内に精子細胞があれば授精が可能なところまできています。
男性不妊症の鍼灸治療: 男性不妊症の鍼灸治療の主穴は腎兪、関元、三陰交で、副穴は中極、三陰交、足三里、地機、然穀、陰陵泉、気海。毎回主穴2〜3ヶ所、副穴1〜3ヶ所を使い、腎兪、関元穴は針の後に、お灸する。刺激は軽く、電気針、置針、20分間。1クールは15回程度。インポテンスも男性不妊症の原因の一つであるので、同じ治療方法で、インポテンスにも同様の効果がえられる。
男性不妊症の臨床経験:北京中医針灸院では、多くの男性不妊症患者を完治してきました。今も多くの男性不妊症患者が通っていらっしゃいます。男性不妊症患者の一人一人の症状に合わせて、北京中医針灸院はきめ細かい針灸治療を行っています。針灸治療の結果、多くの不妊患者は妊娠するようになり、お子さんを得ることができるようになりました。
男性不妊症治療に欧米も鍼灸を取り入れ始めた。私はアメリカーのケンタッキー大学客員教授だった頃、ケンタッキー大学附属病院婦人科の医者から、百名ぐらい男性不妊症の患者を紹介してくれた。貴重な治療データを得ることができた。中国では男性不妊症の鍼灸効果のメカリズムに着目し、「江西中医大学」の研究結果では、兎に関元、気海、三陰交に電気針、2時間後に黄体生成ホルモンが最高値に達し、排卵反応も観察された。「上海第一医科大学」では、1961年から1982年まで、生理不順の患者に対して、鍼灸治療を行う過程の中で、排卵促進率は54.4%まで上がると分かった、生理不順患者の中、男性不妊症患者が妊娠したと報告した。研究結果では、鍼灸は男性不妊症患者の生殖内分泌機能に対する影響は大きく、黄体生成ホルモンに対する脳下垂体の反応を増強させ、排卵の促進に繋がった。脳下垂体の反応が増強した結果、子宮内膜の厚みも増加う?煤 また、鍼灸の免疫増強の働きで、免疫抗体が卵管の炎症、癒着などを修復し、卵管の開通につながった。
男性不妊症患者200例を治療した。妊娠成功したのは124名、妊娠失敗したのは76名だった。
男性不妊症の鍼灸治療症例 : 田中さん、男性 30才、結婚2年、時々インポテンスになる。奥さんの検査はまったく異常がありませんでした。田中さんの精子検査結果では、精子の数は3,750万個/ml、精子の奇形が見られる、3分の一は死亡。診断の結果は、男性男性不妊症でした。1998年12月14日から当針灸院(鍼灸院)で鍼灸治療を開始。取穴:腎兪、次髎、関元、足三里、三陰交。8回連続治療後、奥さんはもう妊娠できたと報告しに来られました。最新の精子検査の結果では、精子の数は8,000万個/ml、精子の奇形が見られない、3分の一は死亡でしたが、活動力は増強しました。 10ヶ月後、奥さんが元気な男の子を出産し、幸せな家庭生活を送るようになりました。
現在、夫婦の10組に1組が男性不妊症であり、原因の割合は男性4割・女性6割といわれています。辛いホルモン治療や莫大なお金のかかる人工授精、さまざまな治療法を試してみたけれど効果が無かった等、他の人に相談もできずお悩みの方は大勢いらっしゃると思います。
悩んだときは針治療 東京都の会社員である守屋美弥子さん(32)も、やはり結婚後5年間子宝に恵まれなかった一人。病院では卵管異常のため男性不妊症と診断されて以来、薬物治療や人工授精など様々な治療を試してきましたが、努力の効果も得られず、半ば諦めかけていました。そんな時出会ったのが、新橋「北京中医鍼灸院」の康少洪(こう・しょうほん)氏による中国針治療です。 丁寧な脈診、問診、聞診、望診を経て守屋さんが受けた治療は、卵管(卵子の通り道)を広げ、働きを促進するツボ中極(腹部)の刺激と、卵子の子宮に着床をスムーズにする関元などのツボ子宮穴の刺激を組み合わせた治療でした。通常の治療ではマニュアルに従ったツボ刺激が主ですが、康先生の治療はその日の健康状態を考慮し有効なツボ刺激を行うので、一人として同じ治療法の患者さんはいないのです。ツボに刺した針の上にはお灸が据えられます。一回の治療時間は約1時間。守屋さんはこうした組み合わせ治療を続けることによって、昨年夏、幸いにもお子さんを授かることができました。現在では、治療のために断念していた趣味も再開し、健やかで充実した生活を過ごしてらっしゃいます。
この組み合わせ治療は、古来中国より男性不妊症の治療として用いられていた伝統的な方法で、欧米に広まったのは約5年前。薬物治療や人工授精、体外受精などを経ても、効果の無い男性不妊症には針や漢方の治療が効果的で、欧米でも、日本でも、見直され始めています。康氏の鍼灸院では、この「組み合わせ針治療」が欧米に広まる2年も前から、国内では初めて同治療法を導入し、現在も普及に努めているのです。これまでに約200人余りの不妊治療を行い、その内治療後3ヶ月目に妊娠に至った方が112名。半年後に妊娠された方が117名でした。不妊でお悩みの方には朗報ですね。 康氏の中国針は、本来持つ自分のカラダの機能を回復させてくれるもの。私たちのカラダは本当にデリケートで、本来はストレスや環境の変化に弱いものです。また、それらが原因でカラダの機能が眠ってしまったり、低下してしまうこともあります。カラダ本来の力を目覚めさせ、軌道修正をしてくれる中国針を、不妊治療の選択肢として組み込んでみてはいかがでしょうか。あなたが我が子を胸に抱きしめる、幸せな瞬間はそう遠くはないはずです。