心身症
心身症とは身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる状態です(神経症やうつ病など他の精神障害にともなう身体症状は除外する)。
心身症は心理的な背景があって、からだの病気の症状が出てくる状態です。心身症として、あきらかな病気のかたちを示さないで、頭痛や腹痛などの身体症状のうったえを起こすことが多いのが特徴です。
子どもでは、心身の関係が未熟、未分化なため、心理的ストレスによって容易に身体症状や行動の異常があらわれやすくなっています。したがって、大人以上にこころとからだは一体で、からだの心配だけではなく、こころを見守ることも重要です。
心身症(しんしんしょう)は、こころの問題の関与が大きい身体疾患で、精神の持続的な緊張やストレスによって発生します。心身症は身体的な検査で実際に異常を認めることも多い身体疾患ですが、心身症症状の発生や、心身症症状の増悪に心因が影響しています。
北京中医針灸院の心身症の治療目的は、心身症患者のできるかぎりの回復の機会を提供することと心身症の完全な回復までの時間を短縮することです。
心身症の治療は、西洋医学以外に東洋医学の針灸治療があります。当院長は心身症患者の期待に応えるため、25年間、心身症の治療に力を入れて、試行錯誤の末、独自の電気針治療法を開発しました。特殊な鍼と電気の併用で良い成果を上げています。1990年4月から2008年10月の間、当院で鍼灸治療を受けた心身症の患者さん600名を集計しましたところ、530名が完治ました。
北京中医針灸院の治療方法は心身症の原因に応じて、多岐に渡って行います。当院は中医学的な弁証論治の基本を元に、特殊な電気針治療法を組み合わせることで、最大限の効果を引き出します。そして心身症の治癒で心身症患者さんの生活の質を向上させるのに役に立っています。
もう一つ注目すべき点は針灸治療を受けて治った心身症患者530名の中、心身症の症状は再発した方がいませんでした。針灸治療は心身症の再発予防にも効果があることが分かりました。
心身症の原因として性格的な面がいわれています。人はストレスに遭うと、自律神経系のはたらきに影響が出ます。ストレスには、一時的なものと持続的なものの両方がありますが、どちらの場合も神経系のはたらきを介して内分泌・循環器・消化器などに影響が出ます。そのような場合、通常はストレスをうまく処理して臓器に障害が出ないように適応できています。その処理の1つが感情の発散ですが、心身症になりやすい人は、そのような感情面の処理がへたな人が多いのです。このような性格は失感情症(アレキシチミア)と呼ばれています。また心身症になりやすい人は、周囲に合わせてしまう傾向があります。時に適応しすぎのようにみえることもあります。つまり、持続的にストレスを受けてしまうような傾向にあります。以上のような性格の人が、ストレスの強い環境に長くいることで心身症が発生すると考えられています。
心身症になりやすい疾患の発症には、それぞれの疾患特有の原因が考えられます。なかでもストレスは、その発症や持続、慢性化の要因のひとつとして考えられていて、生物学的にはストレスが脳に作用して身体の機能や免疫などに影響することによって、関連するとされています。
心身症はそれぞれの疾患に応じた症状が現れます。
心因性頭痛は学童期に、精神的ストレスで頭痛が起こる状態です。勉強がストレスになったり、友人関係のトラブルなどで登校したくない、塾やクラブ活動が負担になるなど、いやなことをする前になると痛みが強くなる傾向もあります。
神経質だったり、自分の気持ちを伝えられない子に多く、子どもの悩みや負担を減らしてあげることが必要です
幼稚園から小学校低学年にかけた子どもが、急におへそのまわりを中心にしたおなかの強い痛みをうったえ、10分前後でおさまります。この痛みをくり返します。原因は、精神的緊張、不安、欲求不満などの心理的要因で起こることが多いので、原因を除き、安心感を与えるようにします。
過敏性腸症候群は腹痛とともに下痢や便秘をくり返すものです。中学生前後に多くみられます。慢性的になっていることも多く、ストレスで症状がわるくなります。
症状により整腸剤、痛みどめをのみ、心理療法をおこないます。
過換気症候群の場合、突然、深呼吸をくり返す過換気発作が起こり、二酸化炭素が減ることによりからだがアルカリ性に傾き、いろいろな症状が出ます。10〜30代の女性に多くみられます。心身症ですが、ヒステリーの症状としても出現します。
呼吸困難、動悸、胸が締め付けられるような感じがして、過換気を続けることにより、手足のしびれ、頭痛、意識がボーッとしてきて失神するなどの症状があらわれます。発作時は、紙袋を口に当て、二酸化炭素が減るのを防いだり、抗不安薬をのんだりします。発作がないときに心理療法や環境の調整をおこないます。
心身症を診断する特別な指標はありません。心身症の症状や疾患が発症したり悪化する前にストレスの関与が認められたり、仮説・想定したストレスを治療の対象として取り上げた場合に症状が改善していくことなどで診断しています。
心身症はなんらかの身体の病気があって、その原因や経過に心理的な要素が深く関係している場合に心身症といわれる状態になります。したがって、以下の病名がすべて心身症であるということではありません。
心身症の西洋医学治療は基本的には、それぞれの疾患に応じた身体医学療法に、心理療法が併用されます。補助的に向精神薬が用いられることもあります。
心身症鍼灸治療症例 :心身症患者600名。過換気症候群80名、過敏性腸症候群120名、反復性腹痛180名、心因性頭痛220名。取穴:夾脊穴(大椎の両側0.5cmのところ、大椎からおしりまでの間)に刺し、捻針します。
心身症鍼灸臨床経験 :心身症など機能性疾患の場合、鍼灸治療では、神経の働きをよくし、西洋医学の不得意な分野では、立派な効果をえることができます。
心身症患者の自律神経のバランスを正常に戻します。
心身症患者600名、完治したのは530名、60名は薬物併用、1名効果ありませんでした。