自律神経失調症
自律神経失調症とは種々の自律神経系の不定愁訴を有し、しかも臨床検査では器質的病変が認められず、かつ顕著な精神障害のない状態です。自律神経は、交感神経と副交感神経で構成され、たがいに関連しあって生体内のバランスをとっています。このバランスがくずれた状態が自律神経失調症です。自律神経失調症の原因はからだの病気のほか、精神的ストレスによることもあります。自律神経失調症という病名は、とりあえずの診断名で、原因がはっきりすれば、その病名が用いられます。 自律神経失調症以外のどんな病気でも、こころとからだの両方に影響が出ます。精神疾患では食欲や睡眠といった身体面への影響がまず避けられませんし、逆に身体疾患にかかった場合でも、治るかどうかといった心配や、もう治らないかもしれないといった不安が大なり小なり伴います。 自律神経の中枢は脳の視床下部というところにあり、この場所は情緒、不安や怒り等の中枢とされる辺縁系と相互連絡していることから、こころの問題もあります。 身体疾患のなかには、その人の性格や環境が発病や経過に強い影響を与えるものがあります。たとえば十二指腸潰瘍はストレスの影響を受けて再発しやすかったり、心筋梗塞はタイプAと呼ばれる性格の人がなりやすいといった類です。 自律神経失調症は、様々な自律神経系の不定愁訴(めまい、ふらつき、動悸、倦怠感など)を訴えますが、器質的な疾患や顕著な精神障害が認められないです。多くの症状を自覚するために、内科、耳鼻科、婦人科、脳外科などを受診し、様々な検査を受けますが、ほとんど異常はないので、「気のせい」「疲れのせい」ですまされてしまいます。
自律神経失調症は、他の精神障害(神経症やうつ病など)で自律神経失調症状を示すことがあり、夜更かしをする事などによる自律神経の興奮、脳の疲労や、ストレスや更年期が原因のホルモンバランスの乱れ等が挙げられますが、遺伝的に自律神経の調整機能が乱れている患者も存在するため一概に言う事は出来ないです。しかし、少なくとも半数が日常生活のストレスにその病理の原因があると言われています。
自律神経とは血管、リンパ腺、内臓など自分の意思とは無関係に働く組織に分布する神経系のことであり、呼吸や代謝、消化、循環など自分の意思とは無関係で生命活動の維持やその調節を行い、絶えず活動している神経です。交感神経は代謝、消化などの生命活動を活発にする働きをし、副交感神経は交感神経とは全く逆の働きをします。人体ではおよそ12時間交代でこの二つの神経の優位が入れ替わりますが、夜更かしやストレスなどで脳を休める時間が減ると自律神経が興奮し、結果的に交感神経と副交感神経の優位入れ替わりのバランスが崩れ、自律神経失調症となります。
自律神経失調症の場合、全身にわたっての自律神経系の症状がでたり消えたりするので、不定愁訴と呼ばれることもあります。自律神経失調症の多くみられる症状には、めまい、ふらつき、動悸、息切れ、倦怠感、疲れやすいこと、手足の冷え、発汗、頭ののぼせ、頭痛、頭重感、不眠、食欲不振などがあります。また、多くの場合、病気に対する不安や心配で精神的にも不安定になっており、不安、緊張、過敏、抑うつなどを伴うことがあります。 めまい、冷や汗が出る、体の一部が震える、緊張するようなところではないのに脈が速くなる、血圧が激しく上下する、立ち眩みする、耳鳴りがする、吐き気、頭痛、微熱、過呼吸、生理不順といった身体症状から、人間不信、情緒不安定、不安感やイライラ、抑うつ気分など精神的な症状が現れることも多いです。 自律神経失調症には様々な症状があり、どの症状がどれだけ強いのか弱いのかは患者それぞれです。そのため自律神経失調症患者によっては、その他の症状はあまり強く現れないにもかかわらず、ある特定の症状のみが強く表れる場合もあります。
自律神経機能検査が行われます。自律神経失調症検査には、起立試験(起立時に血圧が大幅に下がり、頻脈(ひんみゃく)となり、心電図上の変化が生じる)、皮膚紋画(ひふもんかく)症(皮膚を爪で軽くひっかくと、赤くなったりはれたりする)などがあります。
自律神経失調症は特に大きな症状は出ないです。しかし、席から急に立ち上がるときにめまいや立ち眩みが起こります。また、起床時に起きられないことがあります。緊張もしない所なのに動悸が起こります。自律神経失調症の病態は人それぞれの為、判断しにくいです。また、シェロンテストで異常がみられることも多いです。自律神経失調症は昭和36年ごろに東邦大学の阿部達夫が定義したものですが、現在も医学界では独立した病気として認めていない医師も多く、実際自律神経失調症は患者の症状も多様である上に、ストレスなどの精神的な問題も関係しているとみなされているため、非常に曖昧に使われている病名です。 自律神経失調症は実際にはうつ病やパニック障害や身体表現性障害などが原疾患として認められる場合が多く、原疾患が特定できない場合でもストレスが要因になっている可能性が高いため、適応障害と診断されることもあります。また、癌などであっても似たような症状が表れることがあります。
自律神経失調症の多くの患者は内科ではなく心療内科や神経科に通院します。自律神経失調症治療には抗不安薬やホルモン剤を用いた薬物療法や、睡眠の周期を整える行動療法などが行われています。最近では体内時計を正すために強い光を体に当てる、見るなどの療法もあります。
当院の自律神経失調症の治療目的は、自律神経失調症患者のできるかぎりの回復の機会を提供することと自律神経失調症の完全な回復までの時間を短縮することです。
近年、自律神経失調症の治療は、西洋医学以外にも新しい治療法を求める動きが世界中に広がりました。欧米、中国などの国では、鍼灸や中薬治療の起立性調節障害に対する有効性が再認識するようになっています。当院も自律神経失調症患者さんの期待に応えるため、25年間、自律神経失調症の治療に力を入れて、試行錯誤の末、独自の電気針治療法を開発しました。そして良い成果を上げています。1998年11月1日より2008年11月1日までの10年間に北京中医康鍼灸院に来院された自律神経失調症150名を集計したところ、完治したのは120名でした。
自律神経失調症の原因が多様なため、当院の治療方法もそれに応じて、多様に渡って行います。当院は中医学的な弁証論治の基本を元に、特殊な電気針治療法を組み合わせることで、最大限の効果を引き出します。
当院の針灸治療で、多くの自律神経失調症患者さんの症状が消失しました。自律神経失調症患者さんの普通生活を早く復帰させるのに役に立っています。
もう一つ注目すべき点は針灸治療を受け、治った自律神経失調症患者120名の中、自律神経失調症の再発した方がいませんでした。針灸治療は自律神経失調症の再発予防にも効果があることが分かりました。
起立性調節障害は自律神経失調症の1つで、立ちくらみがおもな症状です。思春期前後に多く、家族性がみとめられます。症状による診断基準がつくられています。朝起きられなかったり午前中調子がわるいので、不登校と間違われることもあります。
治療は、昇圧剤や自律神経調整剤を服用します。
自律神経失調症鍼灸治療症例 :自律神経失調症患者150名。取穴:人中、足三里、下関、頬車、地倉、合穀、中脘、気海、内関、百会、三陰交。低周波で、針体から微電流を50分ほど流し続けます。
自律神経失調症鍼灸臨床経験 :自律神経失調症に対する鍼灸治療では、非常に高い治癒率と有効率があります。西洋医学的な治療をやる前、鍼灸治療を選択すべきです。
自律神経失調症の交感神経と副交感神経のバランスを正常な状態に戻ります。
自律神経失調症患者150名。完治したのは120名、有効率91%。