うつ病
うつ病(鬱病、欝病)とは、抑うつ気分や不安、焦燥、精神活動の低下、食欲低下、不眠症などを特徴とする病気です。
うつ病(鬱病、欝病)は気分障害の精神疾患の一種で、あまり生活に支障をきたさないような軽症うつ病から、自殺企図など生命に関わるような重症うつ病まであります。
うつ病は、不安に次いでよく見られる精神障害です。何か体の病気があると思って医師を受診した人の約10%が、実はうつ病と診断されています。うつ病になる人は主に20〜40代ですが、どの年齢でもうつ病を発症します。うつ病は小児期や青年期に発症することもよくあります。20世紀後半に生まれた世代の人は、それより前の世代に比べてうつ病の罹患率や自殺率が高く、薬物などの乱用がその一因となっています。うつ病(鬱病、欝病)の反復する症例では、20年間の経過観察で自殺率が10%程度とされています。なお、男女比では、男性より女性のほうが2倍ほど、うつ病(鬱病、欝病)に罹患しやすいとされています。
仕事でのミス、失恋、家族関係での悩み、友人とのトラブルなど、ほんの些細な出来事が原因で落ち込んだり、傷ついたり、気分が沈んだりして、心が不安定な1日を過ごすことがあります。しかし人は、数日も経過すると落ち込んだ気分から回復して、また元気に「がんばろう」と思える力をもっています。ところが時に、1日中気分が沈んだままで、いつまでたっても回復しないことがあります。このような状態を「うつ状態」といい、これが2週間以上も続くような場合には、うつ病(鬱病、欝病)の可能性があります。
ドイツ精神医学では、精神疾患を大きく外因性、内因性、心因性と原因別に分類し、うつ病はその中でも内因性うつ病という名で内因性疾患に分類されていました。
うつ病はアメリカでは、「大うつ」と呼ばれています。つまり、落ち込む程度の小うつは病気ではないが、社会生活に支障をきたすほどうつが悪化すると、これを精神疾患である大うつとするという意味です。
うつ病は、従来の「心の病気」である神経症性のうつ病と、「脳の病気」である内因性うつ病と別々に分類されてきましたが、現在では原因を問わないため、うつ病(鬱病、欝病)は脳と心の両面から起こるとされています。
脳の病気という内因性うつ病では、セロトニンやアドレナリンの不足が想定されており、脳内に不足している脳内物質(ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなど)の分泌を促進させる薬物治療を行います。これが精神科におけるうつ病治療の主流になっています。
うつ病にかかりやすい病前性格として、メランコリー親和型性格、執着性格、循環性格があります。メランコリー親和型性格は秩序を愛する、几帳面、律儀、生真面目、融通が利かないなどの特徴を持ち、主として反復性のないうつ病を呈します。執着性格は仕事熱心、几帳面、責任感が強いなどの特徴を持ち、反復性うつ病ないし躁うつ病の病前性格の1つです。循環性格は社交的で親切、温厚だが、その反面優柔不断である為、決断力が弱く、板挟み状態になりやすいという特徴を持ち、躁うつ病の病前性格の一つです。
一生の間にうつ病になるかどうかに、社会的階層、人種、文化は関係していないですが、性別は関係していると考えられています。女性がうつ病になる割合は男性の2倍ですが、その理由は完全にはわかっていません。身体的な要因のうち、最も大きく関係しているのがホルモンです。月経前や出産後にはホルモン量が変化して感情の起伏が激しくなるなど、女性特有のホルモンの働きがかかわっている可能性があります。甲状腺機能の異常は女性によく見られますが、これもうつ病の一因と考えられます。
うつ病の中には症状は軽い半面、数年間、場合によっては数十年間も続く場合があります。このタイプのうつ病は気分変調症と呼ばれ、若いうちに発症することが多く、顕著な人格の変化を伴います。気分変調症の人には、陰気、悲観的、きまじめ、ものごとを楽しめない、消極的、無気力、内向的、懐疑的、過度に批判的、不平不満が多い、自己批判的、自分を責めてばかりいるといった特徴があります。また、自分の欠点、失敗、いやな出来事などが常に頭の中を占めていて、中には自分の失敗を病的に楽しむようなケースもあります。重度のうつ病の場合、不安感や自分には価値がないという感覚から、だれかに監視されている、あるいは迫害を受けているといった思いこみが生じることがあります。妄想や幻覚を伴う場合は、精神病性うつ病と呼ばれます。こもり、ほとんど口をきかず、食べなくなり、ほとんど眠らなくなる場合は、植物症状と呼ばれる状態になっています。逆に、不安そうでおびえた様子を示す人が食欲旺盛になって体重が増加し、最初は眠れなかったのが長時間眠るようになる場合を、非定型うつ病といいます。このほか、きわめて落ち着きのない動作を伴う激越性うつ病と呼ばれます。
当針灸院(鍼灸院)の治療目的は、うつ病患者のできるかぎりの回復の機会を提供することとうつ病の完全な回復までの時間を短縮することです。
うつ病を克服のため、当針灸院(鍼灸院)は25年間、うつ病の治療に力を入れて、試行錯誤の末、独自の電気針治療法を開発しました。特殊な鍼と電気の併用でより良い成果を上げています。1990年4月から2008年10月の間、10年間に来院されたうつ病患者1500名を集計したところ、1390名が完治、有効率は95%でした。特に多くのうつ病患者の抑うつ気分、興味の喪失、意欲の低下、睡眠障害、疲れやすい、食欲不振など症状が針灸治療後早い段階で回復しました。
当針灸院(鍼灸院)の治療はうつ病の頑固さに応じて、多岐に渡って行います。当針灸院(鍼灸院)は中医学的な弁証論治の基本を元に、特殊な電気針治療法を組み合わせることで、最大限の効果を引き出します。
最も興味のある点は針灸治療がうつ病の再発予防にも効果があることです。治ったうつ病患者さんの多くがその後再発しませんでした。
うつ病、うつ状態には、様々な分類があります。
古典的分類:疾患の成因が判断されます。
長期経過の中でうつ状態に加えて躁状態も生じる場合には、躁うつ病と呼ばれます。これに対して、うつ病を繰り返し生じる場合には、反復性うつ病と呼ばれます。この反復性うつ病は、遺伝研究などによって、躁うつ病と根本的には同一の疾患です。
一方、再発のないうつ病は、単一エピソードうつ病と呼ばれ、躁うつ病とは異なった疾患です。特に軽躁とうつを繰り返す双極II型障害を単極性・反復性と誤診するケースが多いです。近年増えているうつ病に、「非定型うつ病」があります。憂鬱だが趣味の活動ができ、夕方から夜にかけて症状が悪化し、過眠、過食、体重増加、いらいらして落ち着きがないなどの特徴があります。
一過性のうつ病とは、特定の休日、愛する人の命日など大切な意味のある記念日、月経前、出産後2週間(産後うつ病)などにみられる一時的な抑うつ状態をいいます。これらの反応自体は正常ですが、うつ病の素因が強い人では、こうした時期に重症化する場合があります。特別にこれといった原因がなく抑うつが生じる場合をメランコリー型といいます。ただし、うつ病による影響や治療法はいずれのタイプでもほぼ同様なので、こうした区別はさほど重要ではありません。
うつ病は一過性の心理的なストレスに起因するうつ病(心因性のうつ、適応障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)など)、自律神経失調症、パニック障害など、他の疾患の症状としてのうつ病、季節や生体リズムなど、身体の内部の変調で生じるうつ病(内因性うつ病)などがあります。うつ病の原因としては、遺伝性、薬の副作用、つらい出来事など、さまざまな要因が考えられます。しかし、一般に思われているのとは異なり、うつ病は必ずしも人格障害や、小児期のトラウマ体験、親の育て方、性格的な弱さなどを反映しているわけではありません。うつ病は特に大きなストレスがなくても発症したり、悪化したりすることがあります。処方薬が原因でうつ病になる場合もあります。クッシング症候群のように体内で副腎皮質ホルモンが大量に分泌される病気では、理由は不明ですが、このステロイドが原因でしばしばうつ病が引き起こされます。これに対し、処方されたコルチコステロイド薬の使用は軽い躁状態や、まれに躁病を引き起こすことがあります。
一部の不安障害、アルコール依存症、薬物などの乱用による障害、統合失調症などさまざまな精神障害もうつ病の素因となります。
うつ病になる原因はひとつではありません。その人がもっている感受性、置かれている生活環境など、いくつかの要素が積み重なって、うつ病になると考えられています。
うつ病のメカリズムには、生物学的仮説と心理的仮説があります。心理的仮説は生理的な理由付けが無いため、科学的根拠に欠けるとの批判が存在するが、生物学的仮説は現在は脳と精神の関係がほとんど解明されていないこともあり、治療という面でも初期の段階にあります。精神分裂病などに幾分か有効な薬が開発されていますが、現在はうつ病の症状を抑える程度の薬しか存在しないです。いずれの成因論もすべてのうつ病の成因を統一的に明らかにするものではなく、学問的には、なお明確な結論は得られていないです。
うつ病の症状は、日内変動、季節変動が知られています。うつ病では、しばしば朝方調子が悪く、夕方には元気がでてくるという日内変動を示すことがあります。また、うつ病には周期性変動のあることが知られており、1年〜数年の周期で反復したり、季節的に春と秋に悪くなるケースが多いとされています。明らかな「躁」と「うつ」の周期を繰り返すものは「躁うつ病」と呼ばれています。
うつ病の診断の中心は問診で、病歴などを聴取して、うつ病の原因を探します。
体の病気が原因で、うつ病の症状が現れることもあります。そのため、身体的な検査を行い、体の病気がないかどうかを調べます。臨床検査は、うつ病の原因が内分泌疾患など身体的なものかどうかを判断するには役立ちますが、うつ病診断用の決まった検査はありません。
診断が難しいうつ病では他の検査も行って、うつ病の診断を確定します。たとえば、睡眠障害はうつ病のはっきりとした徴候なので、睡眠時の脳波を測定し、寝入ってからレム睡眠が始まるまでの時間を測定します。普通、レム睡眠までにかかる時間は約90分ですが、うつ病の人では70分以下になります。
うつ病は徴候と症状から診断できます。うつ病の既往や家族歴も診断確定の参考になります。うつ病では、過度の心配、パニック発作、強迫観念がよくみられるため、不安障害と誤診されることがあります。
高齢者のうつ病では、特に無職の人や社会とほとんどかかわりをもっていない人の場合、周囲が病気になかなか気づかないことがあります。うつ病になると思考が鈍くなり、集中力が低下し、痴呆に似た記憶障害が生じます。高齢者のうつ病で痴呆によく似た状態になるものは、仮性痴呆とも呼ばれます。
うつ病の症状の診断基準は、2つの主要症状が基本です。それは「抑うつ気分」と「興味・喜びの喪失」です。
この2つの主要症状のいずれかが、うつ病を診断するために必須の症状です。これら主要症状に加えて、「抑うつ気分」と類似した症状として、「自分には何の価値もないと感じる無価値感」、「自殺念慮・希死念慮」などがあります。
米国精神医学会の診断マニュアルの大うつ病の診断基準は
大うつ病はうつ病症状のうち5つ以上で、2週間続く場合としています。なかでも、精神症状として多いのは、抑うつ気分、興味の喪失、意欲の低下の3つ、身体症状として多いのは、睡眠障害、疲れやすさ、食欲不振の3つです。
うつ病を治療しないで放置した場合、うつ病はおよそ6カ月間続きます。うつ病の多くは軽いうつ病の症状は残りますが、機能は正常に戻ります。うつ病の人の大半は、生涯に平均4〜5回の再発をします。高齢者で仮性痴呆の症状があるときは、うつ病を治療すると治まります。
うつ病の治療は、入院せずに外来で通院して行うのが現在では普通になっています。ただし、自殺を考えたり実際に試みたことがある、体重が落ちて衰弱している、ひどく興奮した状態で心臓発作の危険があるといった場合は入院することもあります。
12歳未満の児童期は0.5%から2.5%、12歳から17歳の思春期以降では、2.0%から8.0%のうつ病有病率が認められます。
軽症のうつ病ではイライラしたり、少し落ち込んでいるようにみえたりするだけでうつ病体験を言語化しないことが多く、頭痛や腹痛等の身体症状や不登校等の行動面での変化が特徴です。
うつ病の回復を促す上で、家庭や学校などの日常生活における環境を整えることが有効で、鍼灸治療という方法もあります。
うつ病の西洋医学的な治療は:
うつ病になりやすい性格としては、仕事熱心、こり性、生真面目、几帳面、正義感・責任感が強いなどの特徴があります。「No」といえないので何でも引き受けてしまい、無理を重ねた後に仕事がこなせないと「自分の責任だ」と思い込んでうつ状態になってしまうというわけです。“ちゃらんぽらん”だとうつにはなりません。 うつ病の生活注意点は以下の通りです。
うつ病の鍼灸治療臨床経験:うつ病患者1500名。男性680名、女性820名、年令は18−25才。取穴:人中、足三里、下関、頬車、地倉、合穀、中脘、気海、内関、百会、三陰交。
うつ病の鍼灸治療臨床経験:当針灸院(鍼灸院)では、多くのうつ病患者の症状を回復させてきました。今も多くのうつ病患者が通っていらっしゃいます。うつ病患者の一人一人の症状に合わせて、当針灸院(鍼灸院)はきめ細かな針灸治療を行っています。針灸治療の結果、多くのうつ病患者は正常な生活を送ることができるようになりました。
うつ病は治療すれば普通は治る病気であり、人格的欠陥や精神力の弱さなどの表れではありません。
うつ病に対する鍼灸治療では、非常に高い治癒率と有効率があります。薬物療法、認知療法、電撃けいれん療法、高照度光照射療法、断眠療法など西洋医学的な治療をやる前、鍼灸治療を選択すべきです。
うつ病患者は鍼灸治療によって、脳内に不足している脳内物質(ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなど)の分泌を促進させる。
うつ病1500名、完治したのは1390名、有効率は95%。