慢性関節リウマチ
慢性関節リウマチは、思春期から閉経期前の女性に多く発病し、わが国には約60万人の患者がいると推定されています。
慢性関節リウマチは、関節局所だけの病気ではなく、全身性の病気です。発病期には、微熱、疲労感などの全身症状とともに、手指、足の小関節の紡錘状のはれと痛みが、必ず左右対称性に起こってきます。この関節の症状は朝起きたときに強く、こわばった感じがし、動かしているうちに楽になるのが特徴です。
慢性関節リウマチは、関節の障害が日常生活をいとなむうえに及ぼす影響によって4つの段階(クラス)に分けられます。健康人と同様のときクラス1、少数の関節の運動制限があってもふつうの活動ができるときクラス2、ふつうの作業や身のまわりの用を足しにくくなったときクラス3、寝たきりか、または車椅子を利用しなければならなくなったときクラス4といいます。いっぽう、関節の破壊の程度を客観的に判断するために関節のX線写真を参考にして、4つの病期(ステージ)に分けます。X線で関節の変化のみとめられないときステージ1、関節と関節の間隙が狭くなっているときステージ2、骨のびらんがみとめられるときステージ3、関節が強直した像を呈するときステージ4と診断します。
慢性関節リウマチのすべての例がクラス4の高度の身体障害にまで進んでしまうわけではなく、治療により、あるいは自然の経過によって関節症状の進行のとまることも少なくありません。15歳以下の関節リウマチは、特に、“若年性関節リウマチ”と呼ばれ、その発病が急で、強い全身症状を伴います。
慢性関節リウマチの関節外の症状として1.胸膜炎、肺線維症、2.虹彩炎の眼症状、3.皮下の結節、4.アミロイドという異常たんぱく質が消化管壁や腎臓にたまる、5.手根管症候群、6.血管の炎症による指先の潰瘍や心嚢炎(血管炎を伴う慢性関節リウマチを特に悪性関節リウマチと呼びます。血管の炎症が強いときには生命の危険性があります)などがあります。
慢性関節リウマチでは血沈の促進、CRP陽性、血液中のリウマチ因子陽性などの検査所見があります。ただし、リウマチ因子は約20%の例で陰性です。ほかの膠原病や肝臓病などでもリウマチ因子が陽性のことがあります。したがって、関節の症状がなく、血液検査でリウマチ反応陽性のときはすぐ慢性関節リウマチということはできません。慢性関節リウマチが活動性か否かは、関節の疼痛や腫脹の強さ、おかされる関節の数、朝のこわばりの持続時間、血沈やCRP陽性の程度、リウマチ因子の力価が高いなどの検査所見から総合して判断します。
慢性関節リウマチ鍼灸治療症例 :村井さん、女性、65歳。5年前。右手の人差し指の付け根からいきなり痛み始め、いつしか手首から肩、足首まで全身に痛みが広がった。血液検査でリウマチと診断され、痛み止めや免疫抑制剤、ステロイドを服用したが、痛みは悪化するばかり。正座ができなくなり、寝起きが特にきつくて毎晩座薬を使っていた。取穴:肩―肩髃、肩貞,腕、指関節―陽溪、腕骨、合穀、液門,肘関節―曲池、天井,股関節―環跳、沖門、髀関,膝関節―膝眼、委中、足三里、陽陵泉,足首、足指関節―太沖、解溪、昆明、丘虚,頚椎関節―風池、風府、大椎,腰関節―腎兪、大腸兪、命門。お灸併用。電気針、20分間。2ヶ月治療を受けた後、痛みがなくなり、薬を止めて、血液検査では、リウマチ因子がマイナスとなり、crp0.25でした。
慢性関節リウマチ鍼灸治療臨床経験 :鍼灸によるリウマチの治療は近年、大きく進展した。耳針、頭針、三棱針、吸い玉、天灸などの治療方法があります。
当院では、弁証論治に基づいて、早期では、健脾胃,中期では、補肝腎、扶正気,肝兪、隔兪、大杼、三陰交などを多用し、慢性関節リウマチの後期あるいは悪性の場合は神闕に間接灸9壮/1回、全身の陽気、とくに脾胃の気を強くすることで、多くのリウマチ患者を治してきました。
針、お灸の働きで、リウマチ患者の免疫調整を行い、自己滑膜に攻撃する異常抗体を抑え、炎症した滑膜を修復してくれます。
慢性関節リウマチ352名患者、鍼灸治療後、有効率は70%,一般平均治療11回目、症状の減軽が得られます。
院長の紹介ページにある。