関節リウマチ
関節リウマチとは、自己免疫が主に手足の関節を侵し、これにより関節痛、関節の変形が生じる炎症性自己免疫疾患です。関節リウマチ(RA)はしばしば血管、心臓、肺、皮膚、筋肉といった全身臓器にも障害が及びます。
リウマチは、リウマチという1つの病気ではなく、関節や骨、筋肉、靭帯、腱などが痛む病気のことをリウマチと呼びます。そのため、リウマチの種類は200種類以上あるといわれています。また、リウマチの種類によって作用機構がそれぞれ異なっています。リウマチの代表的なものでは関節リウマチがありますが、その他にも例えば痛風、リウマチ熱、膠原病なども有名です
関節リウマチ(RA)は以前、慢性関節リウマチと呼ばれていました。第6回日本リウマチ学会総会日本語訳が「慢性関節リウマチ」に決定されましたが、Rheumatoid Arthritisという学名には「慢性」という語はいっさい含まれておらず、実際急性発症する例もあるため、これは完全な誤訳であるとする意見がとおり、第46回日本リウマチ学会総会において「関節リウマチ」を正式名称とする声明が発表されました。
自己免疫疾患のうちのリウマチ性疾患がほぼ膠原病と同じということになります。関節リウマチは広い意味の膠原病に含まれます。
関節リウマチは全身の炎症性疾患ですが、関節炎が主な症状です。その原因は異常な免疫によるものです。サイトカインという物質を分泌して免疫において重要な働きをしているリンパ球が異常な働きをする結果、異常な抗体が出現して自己の関節の組織に結合して関節炎を引き起こします。なぜ異常な働きをするようになるのか原因はまだよくわかっていません。ウイルス感染が発症の引き金の1つになっているといわれています。
関節リウマチは女性に多い疾患です。発症は30歳代から40歳代が最も多いのです。関節リウマチの一部には1〜2年して関節痛もなくなって、治ったかのようによくなる(寛解〈かんかい〉)例もありますが、多くはよくなったり悪くなったりを繰り返しながら次第に関節変形などが進んでいきます。まれに非常に速く進行する例もあります。遺伝に関しては、白血球の血液型のうちHLA-DR4という型の人は関節リウマチになりやすく、その型が遺伝した人もなりやすくなります。関節リウマチの程度は、症状がほとんどない軽いものから薬をいろいろ使ってもなかなか抑えきれない重いものまで種々のものがあります。
関節リウマチは、関節局所だけの病気ではなく、全身性の病気です。リウマチ発病期には、微熱、疲労感などの全身症状とともに、手指、足小関節の紡錘状の腫れと痛みが、左右対称性に起こってきます。リウマチの関節症状は朝起きたときに強く、こわばった感じがし、動かしているうちに楽になるのが関節リウマチ特徴です。関節リウマチは、思春期から閉経期前の女性に多く発病し、わが国には約60万人の関節リウマチ患者がいると推定されています。
北京中医針灸院の関節リウマチの治療目的は、関節リウマチ患者にできるかぎりの回復の機会を提供することと関節リウマチの完全な回復までの時間を短縮することです。
関節リウマチの治療は、西洋医学以外に東洋医学の針灸治療が効果的です。
北京中医針灸院は25年間、関節リウマチの治療に力を入れて、試行錯誤の末、独自の電気針治療法を開発しました。特殊な鍼と電気の併用で良い成果を上げています。1990年4月から2008年10月の間、当院で鍼灸治療を受けた関節リウマチの患者さん352名を集計しましたところ、206名が完治ました。
北京中医針灸院の治療方法は関節リウマチの頑固さに応じて、多岐に渡って行います。当院は中医学的な弁証論治の基本を元に、特殊な電気針治療法を組み合わせることで、最大限の効果を引き出します。そして関節炎の回復で、関節リウマチ患者さんの生活の質を向上させるのに役に立っています。
もう一つ注目すべき点は針灸治療を受けて治った関節リウマチ患者206名の多くは、関節リウマチの症状は再発した方がいませんでした。針灸治療は関節リウマチの再発予防にも効果があることが分かりました。
関節リウマチの原因は患者さんの免疫系(細菌などから体を防御するシステム)に異常があることはよく知られています。このため遺伝子の何らかの異常か、感染した微生物(ウイルスや細菌)の影響か、あるいはこの両方の組み合わせによって起こるのではないかと考えられています。この免疫系が異常に活動する結果として、関節の毛細血管が増加し血管内から関節滑膜(かつまく)組織にリンパ球、マクロファージなどの白血球がでてきます。このリンパ球やマクロファージが産生するサイトカイン(TNFα、IL-6など)と呼ばれる物質の作用により関節内に炎症反応がひきおこされ、関節の内面を覆っている滑膜細胞の増殖が起こり、痛みや腫れを起こし、関節液が増加し、軟骨・骨の破壊が進んでいきます。
以上7項目のうち4項目以上を満たせば関節リウマチと診断される。
近年、強力な抗リウマチ薬(特に抗サイトカイン療法)の登場によって、超早期の診断基準の確立が検討されている。
リウマチは、関節の障害が日常生活をいとなむうえに及ぼす影響によって4つの段階(クラス)に分けられます。
関節リウマチの関節破壊の程度を客観的に判断するために関節のX線写真を参考にして、4つの病期(ステージ)に分けます。
関節リウマチのすべての例がクラス4の高度の身体障害にまで進んでしまうわけではなく、治療により関節症状の進行のとまることも少なくありません。15歳以下の関節リウマチは、特に、“若年性関節リウマチ”と呼ばれ、その発病が急で、強い全身症状を伴います。
関節リウマチの関節外症状として
アメリカリウマチ学会(ARA、現在はACRと略す)の分類基準が、現在、関節リウマチの診断法として世界で一般的に使われています。 早期診断基準では、全身性エリテマトーデス・混合性結合組織病・ベーチェット病・乾癬性関節炎・強直性脊椎炎などの関節炎を起こす疾患を除外せねばならないです。
リウマチが進行していくと、関節に炎症が起きるだけではなく関節が変形していきます。関節が変形する原因は、関節が破壊の破壊、筋肉の萎縮、腱の断裂や位置異常が起こるためです。
悪性関節リウマチ(MRA)は慢性関節リウマチの一つで、全身の血管に炎症が起きて関節外にリウマチ症状が見られる状態のことです。悪性関節リウマチの発症率は慢性関節リウマチの患者さん1000人に対して、2〜2人程度(慢性関節リウマチの患者さんの0.2〜0.3%)でみられます。慢性関節リウマチでは女性のほうが多いですが、この悪性関節リウマチの場合は男性のほうが多いです。
悪性関節リウマチ症状:発熱、体重減少、激しい関節痛、内臓や皮膚病変、血管病変。
回帰性リウマチは急性の関節炎と関節周囲炎の発作が周期的に(数日から数ヶ月)起こる原因不明の疾患です。回帰性リウマチは手指、手、膝、肩関節に起こりやすく、微熱や軽度の炎症反応が見られます。発症は30代〜60代の男性にみられて、回帰性リウマチの2割から3割が慢性関節リウマチへと変わると言われています。
若年性関節リウマチ(JRA)といわれるのは、16歳以下で発症する慢性関節炎のことを指します。若年性関節リウマチにはいくつかのタイプに分かれます。
心因性リウマチは、炎症反応が見られませんが全身に疹痛が見られる疾患です。心因性リウマチの原因はうつ病などの精神的なものが原因であると考えられています。治療方法は、非ステロイド系の抗炎症薬は使わず、抗うつ剤といった精神療法によって治療する場合が多いです。
強直性脊椎炎とは、仙腸関節や股関節といった脊椎を中心に関節炎や腱付着部炎を引き起こして脊椎が固くなる病気です。強直性脊椎炎になる原因には遺伝の可能性があり、男性のほうが女性よりかかりやすいです。
初期:腰痛、頸部痛、背骨の可動制限
進行すると:背骨が丸くなる、肩関節や股関節の痛み、動きの制限
その他:体重減少、疲労感、発熱、ぶどう膜炎
リウマチ性多発筋痛症(PMR)は肩、大腿、上腕部、腰、頚部などの筋肉に、こわばりや疹痛を引き起こす疾患のことです。リウマチ性多発筋痛症の原因は不明で、50歳以上の高齢者に多い病気です。
リウマチ性多発筋痛症症状:発熱、全身倦怠感、体重減少、1ヶ月以上の疹痛、関節痛(骨や関節に変形は見られないです。
リウマチ性心疾患とは、リウマチ熱によって引き起こされる心臓障害のことです。リウマチ熱によって心臓の一番内側の膜に炎症が生じ、心臓弁膜が厚くなって弁の機能障害を引き起こします。リウマチ性心疾患ではこのような障害が生じて、心不全や不整脈の原因となります。
関節リウマチの西洋医学治療は「基礎療法」、「薬物療法」、「運動療法」、「手術療法」です。 関節リウマチは近年、薬による治療が大きな進歩をみせています。以前は炎症を抑えるための副腎皮質ステロイド剤や痛みを抑えるための非ステロイド剤を中心とした治療が中心でしたが、最近は抗リウマチ薬を中心とした治療に切り替わりつつあります。そのほかにも、炎症に関わる体内のたんぱく質の働きを止め、炎症自体を抑える効果のある薬剤などもでてきており、今後の治療効果が期待されています。なお、関節リウマチの投薬治療によって、副作用として胃潰瘍や腎障害、骨粗鬆症などが起きる可能性があります。b副作用の出方は個人差がありますが、副作用を抑える薬の追加などによって適切な処置を施すことは可能です。いずれにせよ投薬治療は専門医の指導のもとで行うことが大切であり、変調を感じた場合には、すぐに相談することが必要です。
関節リウマチの予防は根気よく治療をしていかねばならないので、くじけることなく医療機関と協力して病気とうまくつきあうようにします。肉体的、精神的ストレスを避けることも必要です。貧血や骨粗鬆症にもなりやすいので、食事にも気を配って下さい。日頃から運動することは筋力強化につながり有用ですが、関節痛が出るくらいの運動はやり過ぎです。痛くない関節は動かし、痛い関節は安静にするのが基本です。
関節リウマチの鍼灸治療症例 :村井さん、女性、65歳。5年前。右手の人差し指の付け根からいきなり痛み始め、いつしか手首から肩、足首まで全身に痛みが広がった。血液検査でリウマチと診断され、痛み止めや免疫抑制剤、ステロイドを服用したが、痛みは悪化するばかり。正座ができなくなり、寝起きが特にきつくて毎晩座薬を使っていた。取穴:肩―肩髃、肩貞,腕、指関節―陽溪、腕骨、合穀、液門,肘関節―曲池、天井,股関節―環跳、沖門、髀関,膝関節―膝眼、委中、足三里、陽陵泉,足首、足指関節―太沖、解溪、昆明、丘虚,頚椎関節―風池、風府、大椎,腰関節―腎兪、大腸兪、命門。お灸併用。電気針、20分間。2ヶ月治療を受けた後、痛みがなくなり、薬を止めて、血液検査では、リウマチ因子がマイナスとなり、crp0.25でした。
関節リウマチの鍼灸治療臨床経験 :北京中医針灸院では、多くの関節リウマチ患者の症状を回復させてきました。今も多くの関節リウマチ患者が通っていらっしゃいます関節リウマチ患者の一人一人の症状に合わせて、北京中医針灸院はきめ細かい針灸治療を行っています。針灸治療の結果、関節リウマチ患者の生活の質と予後はかなり良好です。大多数の関節リウマチ患者は普通の生活に戻ることが可能になりました。
近年、北京中医針灸院の鍼灸によるリウマチの治療は大きく進展しました。耳針、頭針、針、吸い玉、天灸などの治療方法が揃っています。より効果を挙げるため、併用することが多いです。
当院では、弁証論治に基づいて、早期では、健脾胃,中期では、補肝腎、扶正気,肝兪、隔兪、大杼、三陰交などを多用し、慢性関節リウマチの後期あるいは悪性の場合は神闕に間接灸9壮/1回、全身の陽気、とくに脾胃の気を強くすることで、多くのリウマチ患者を治してきました。
針、お灸の働きで、リウマチ患者の免疫調整を行い、自己滑膜に攻撃する異常抗体を抑え、炎症した滑膜を修復してくれます。
関節リウマチ352名患者、関節炎が治ったのは206名、緩和したのは40名、有効率は70%でした。