腰痛
腰の痛み単に重だるいものから、身動きもできないものまでさまざまで、病気の種類や程度によって違います。
“ぎっくり腰”(急性腰痛症)は、ちょっとした動作で激痛を起こし、身動きできなくなります。腰の痛む側の下肢のうしろ側に沿って痛みがはしるようなら、まず腰椎椎間板ヘルニアの可能性があります。重症では下肢がしびれたりします。
変形性腰椎症は動作を始めるとき痛み、あとで軽くなります。また、脊椎の骨質が減少した場合は骨粗鬆症で、骨粗鬆症では激しい腰痛が起こることがあり、さらに、腰椎圧迫骨折が考えられます。脊椎分離症の腰痛は、原因不明のいわゆる腰痛症と区別できないことがよくあります。第四腰椎が分離を伴わずに上がるのが無分離すべり症です。
中年以後の人にがんこな腰痛が続き、じっとしていても痛むようなら、がんの脊椎転移や骨髄腫、脊髄腫瘍、脊椎炎、限局性癒着性脊髄膜炎などの可能性があり、下肢の脱力、まひ、排尿困難、便秘などを伴うこともあります。
脊椎カリエスは、肺の結核から起こるものです。一般の化膿菌の感染を受けることもあります。また、強直性脊椎炎があり、成人男子に多い病気です。
脊柱が起立性を保持しているだけでも背筋ははたらいており、筋の疲労は鈍痛として感じられます。中腰など不自然な姿勢での作業はもとより、全身性疾患や肥満があって筋が疲労しやすくなっていれば、当然、腰痛となりえます。
また、神経筋疾患として総称されている一連の病気のなかには、腰部、臀部の筋萎縮と筋力低下をきたすものがあり、これも腰痛を起こすことがあります。
ここで紹介している鍼灸治療法は非腹部臓器疾患による腰痛の治療である。
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| 腰痛治療前 | 腰痛治療後 |
腰痛の鍼灸治療症例:腰痛患者91名,男性62名,女性29名,年令は15から61歳まで。腰痛患者の中にぎっくり腰は23名、腰椎椎間板ヘルニア26名、変形性腰椎症10名、脊椎分離症4名、脊椎狭窄症8名、骨粗鬆症10名、原因不明の腰痛10名。鍼灸取穴:両側の腰眼、大腸兪、腎兪、委中、崑崙。坐骨神経痛のある場合は環跳、承扶、陽陵泉を追加。電気針、20分間後、吸い玉20分間。
腰痛の鍼灸臨床経験:腰痛と坐骨神経痛の治療方法はたくさんありますが、手術以外の保守治療はやはり鍼灸治療が一番効果的です。欧米でも、人気が高く、年間百万の腰痛患者が鍼灸治療を受けています。私は整形外科医のときから、腰痛の患者に鍼灸治療を第一治療方法として、選ぶべきだと主張してきました。あまりにも効果的な方法であるからです。鍼灸取穴は大体:両側の腰眼、大腸兪、腎兪、委中、崑崙。首・闔臂錫徐ぢ坐骨神経痛のある場合鍼灸は環跳、承扶、陽陵泉も。電気針、20分間後、吸い玉20分間。ただ、針はある程度の深く刺すのは必要です。 脊椎のヘルニアや滑りは手技で矯正も必要で、神経根の圧迫を解除できです。
鍼灸刺激では、周囲神経の痛覚神経の痛み信号の伝達を遮断することによって、脊髄の傷害性刺激信号に対しての反応を抑制します。
鍼灸刺激では、痛み信号の伝達及び感受を抑制し、脳の鎮痛システムを興奮することによって、鎮痛効果を発揮します。
鍼灸刺激では、脳のエンドルフィンを増やし、脳のカテコールアミンは減らし、また、脳のモルヒネをも増やします。これらの総合作用によって、鎮痛効果が得られます。
鍼灸治療をすると、局部の血管が拡張し、十分に血液が供給される状態で、乳酸、ピルビン酸などの疼痛物質が吸収されます(これら物質が神経を刺激して痛みが生じる)。また、患部に免疫細胞が増加し、筋付着部、筋肉、破れた椎間板や靱帯の炎症感染創などの壊死部分や異物を自然に吸収し、消去します。
治癒率は52%。有効率は78%
2002年8月22日「日刊ゲンダイ」