シェーグレン症候群
シェーグレン症候群とは、眼、口、その他の部位の粘膜が異常に乾燥する病気です。
シェーグレン症候群(SS)は、1930年にスウェーデンの眼科医シェーグレンによる関節リウマチ(RA)を合併した乾燥性角結膜炎の報告が最初でした。1933年にドライアイ、ドライマウス、関節炎の症状をもつ19例を発表して以来、報告者の名前をとりシェーグレン症候群と名づけられました。
シェーグレン症候群は慢性唾液腺炎(だえきせんえん)と乾燥性角結膜炎が主な症状ですが、全身の臓器の病変も伴います。シェーグレン症候群は医学上の分類では膠原病に含まれます。
シェーグレン症候群の血液検査では多様な自己抗体が陽性になり、多臓器に特殊なリンパ球の浸潤も認められ、自己免疫疾患のひとつとして位置づけられています。シェーグレン症候群の病変は唾液腺、涙腺だけでなく、全身の外分泌腺に生じる可能性があります。
シェーグレン症候群になりますと、口の中の唾液腺や眼の涙腺など、体液を分泌する腺に白血球が浸潤します。白血球は腺を傷つけ、その結果口や眼の乾燥が起こるのが、シェーグレン症候群の顕著な症状です。
シェーグレン症候群患者の中には、口と眼の乾燥があり、それ以外には症状がみられない人もいます(乾燥症候群と呼ばれる状態)。眼が乾燥すると、角膜がひどく傷ついて、眼に異物感やヒリヒリする痛みが生じます。涙の分泌量が不足するため、眼の障害はいつまでも続きます。唾液の分泌が不足すると、味覚や嗅覚が鈍くなり、ものを食べたり飲んだりすると痛みが生じます。また、むし歯の原因にもなります。シェーグレン症候群の人の約3分の1で、ほおの内側にある唾液腺(耳下腺)が腫れ、わずかに圧痛を認めます。口の中が焼けつくような感じになることがありますが、この症状はときに、真菌による感染症の併発を示している場合があります。
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| 自己免疫疾患では、免疫システムが自己の正常な組織(細胞)を攻撃するために障害が生じる | |
シェーグレン症候群は自己免疫による疾患で、自分の身体の成分に対して免疫反応を起こすことによる疾患です。遺伝的要因、ウイルスなどの環境要因、免疫異常、更に女性ホルモンの要因が考えられています。これらの4つの要因が複雑に関連し合って発症するものと考えられ、どれか一つの原因で発病するわけではありません。
シェーグレン症候群は主として中年女性に好発する涙腺と唾液腺を標的とする臓器特異的自己免疫疾患ですが、全身性の臓器病変を伴う全身性の自己免疫疾患でもあります。
涙液は涙腺から分泌され、図の矢印のように流れていきます。 涙腺が免疫システムによって攻撃を受け、傷害を受けると、眼乾燥症(ドライアイ)が起きる。
唾液腺には、耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つがあります。 これらが免疫システムによって攻撃を受け、傷害を受けると、口腔乾燥症(ドライマウス)が起こります
シェーグレン症候群のほかの患者では、多くの器官が侵されます。消化管、気管、外陰部、腟(ちつ)の粘膜が乾燥します。気管や肺が乾燥すると、感染症を起こしやすくなり、肺炎につながります。外陰部と腟が乾燥すると、性交時の痛みの原因となります。心膜の炎症(心膜炎)や、神経組織、肺組織などの炎症も起こります。
シェーグレン症候群患者の約3分の1に関節炎が生じ、 関節リウマチ が侵す関節と同じ関節を侵しますが、シェーグレン症候群の関節炎はより軽い傾向にあり、通常は破壊的ではありません。重度の関節リウマチまたは全身性エリテマトーデスを合併する場合もあります。
シェーグレン症候群の人は一般の人に比べて、リンパ系のがん(リンパ腫)がよくみられます。
シェーグレン症候群の場合、口や眼の乾燥はよくみられる症状ですが、これに関節炎が伴っていれば、おそらくシェーグレン症候群あると考えられます。シェーグレン症候群を診断したり、症状が似ている他の結合組織疾患と判別するためにさまざまな検査が行われます。
涙の分泌量を調べる検査では、ろ紙を下のまぶたの下に置いて、一定時間にどの程度ろ紙がぬれるかを調べます(シルマー試験)。シェーグレン症候群の人では涙の分泌量が正常量の3分の1以下です。眼球表面に傷がないかを調べる検査も行われます。唾液の分泌量を調べるには、唾液腺の画像診断や生検といった検査をします。
血液検査では、異常な抗体が検出されます。中でも、SS-B抗体は、シェーグレン症候群に特異性が高い抗体です。 関節リウマチや全身性エリテマトーデスによくみられる抗体が陽性の場合もあります。10人中約7人で赤血球沈降速度(ESR:試験管内の血液中で赤血球が沈む速度を測定する検査)が増大します。およそ3人に1人の割合で、赤血球数が減少したり(貧血)、特定の白血球数が減少します(白血球減少症)。
シェーグレン症候群の場合、口や眼の乾燥はよくみられる症状ですが、これに関節炎が伴っていれば、おそらくシェーグレン症候群であると考えられます。シェーグレン症候群を診断したり、症状が似ている他の結合組織疾患と判別するためにさまざまな検査が行われます。涙の分泌量を調べる検査では、ろ紙を下のまぶたの下に置いて、一定時間にどの程度ろ紙がぬれるかを調べます(シルマー試験)。シェーグレン症候群の人では涙の分泌量が正常量の3分の1以下です。眼球表面に傷がないかを調べる検査も行われます。唾液の分泌量を調べるには、唾液腺の画像診断や生検といった検査をします。血液検査では、異常な抗体が検出されます。中でも、SS-B抗体は、シェーグレン症候群に特異性が高い抗体です。関節リウマチや全身性エリテマトーデスによくみられる抗体が陽性の場合もあります。10人中約7人で赤血球沈降速度(ESR:試験管内の血液中で赤血球が沈む速度を測定する検査)が増大します。およそ3人に1人の割合で、赤血球数が減少したり(貧血)、特定の白血球数が減少します(白血球減少症)。
シェーグレン症候群の西洋医学治療は腺外症状の有無により異なります。腺症状だけの腺型シェーグレン症候群では、日常生活ではあくまでも対症療法が中心となり、外部環境に気をつかい、眼や口に風が当たらないようにメガネやマスクを使用し、室内では加湿を心がけてください。ドライアイに対して、防腐剤を含まない人工涙液(眼薬)、プラグを用いた涙点閉鎖、ドライアイ保護用眼鏡などが有効です。ドライマウスに対しては、うがい、サルベートなどの人工唾液、ガム、フェルビテンなどが有効でしょう。最近、ムスカリン受作動性アセチルコリン受容体を刺激する塩酸セビメリン(サリグレン、エボザック)が発売されましたが、ドライマウスに対して有効です。米国では、塩酸ピロカルピン(サラーゲン)がすでに使用されており、近い将来、日本でも認可されることが期待されます。 活動性で炎症症状が強い腺外型や二次性シェーグレン症候群に対しては、その炎症を抑えるために副腎皮質ホルモン薬(ステロイド薬)が使用されます。
シェーグレン症候群の経過の見通しは一般には良好です。しかし、肺、腎臓、リンパ節が抗体によって攻撃されると、肺炎、腎不全、リンパ腫などを発症します。
シェーグレン症候群患者口腔内を常に衛生的な状態に保ち、歯科に頻繁に通うことがむし歯や歯の喪失を防ぐために重要です。唾液腺の痛みや腫れは、針で治療します。関節の症状は通常は軽症なので、治療には、やはり針を使用し、休息を十分に取ります。
シェーグレン症候群の鍼灸治療症例 :シェーグレン症候群患者80名、取穴:足三里、三陰交、中脘、中極、合穀、曲池、翳明、太陽、風池、攅竹、四白、地倉、金津、玉液。神闕に間接灸9壮
シェーグレン症候群の鍼灸治療臨床経験 :シェーグレン症候群の場合、当院では、弁証論治に基づいて、早期では、健脾胃,中期では、補肝腎、扶正気,肝兪、隔兪、大杼、三陰交などを多用し、神闕に間接灸9壮/1回、全身の陽気、とくに脾胃の気を強くすることで、「後天の本」を補強します。
シェーグレン症候群患者の異常免疫を抑えると考えられます。
シェーグレン症候群患者80名、症状がなくなったのは45名、有効率70%。