不妊症
精液中に精子がまったくなかったり、数が少ない場合です。 通常1回の射精で出る精液の量は2〜3mlで、その中に1億〜1億5000万くらいの精子が含まれています。この数が少ないと妊娠しにくくなり、2000万以下だと妊娠は困難といわれます。 精子の少なくなる原因としては、子どものときに"おたふくかぜ"にかかったり、その他の病気で精巣(睾丸)が精子をつくる能力を失った場合や、精巣の上部にあって精子を成熟させる精巣上体(副睾丸)が異常になった場合、あるいは精子の通り道の精管が閉塞している場合などです。
卵巣因子
卵巣からは約1カ月に一度卵子が排卵されますが、この機能がうまくはたらかないと妊娠しません。月経が不規則で1年に3〜4回くらいしかなかったり、まったくない場合には排卵が起きていない可能性があります。基礎体温をはかって排卵しているかどうか確かめます。
卵管因子
卵管が炎症を起こすと周囲と癒着したり中がつまってしまい、受精することができません。性感染症の際に細菌やクラミジアなどが子宮から卵管のほうへ上昇した場合や、人工妊娠中絶のあとの経過がわるかった場合などに、卵管炎が起こります。
子宮内膜因子
子宮の内側の粘膜に異常があって受精卵が着床できない場合で、ホルモンの異常によるといわれています。黄体ホルモンが有効な場合もあります。
子宮頸管因子
排卵の際には子宮の入り口にあたる頸管から粘液が出て、精子が子宮内に入りやすくなります。
粘液の量が十分でなかったり、粘液の中に精子の運動を妨害するような成分が含まれていると、精子の数は正常でも子宮の中に入ることができず、妊娠しにくくなります。
その他の原因
女性は男性と違って性感がなくとも性交は可能ですからインポテンスに相当する状態はありませんが、腟の入り口、その他の性器に異常があって性交ができない場合には妊娠しません。卵巣嚢腫や子宮筋腫なども不妊の原因になります。卵子の表面にある透明体を精子が貫通できないために不妊が起こることなどが、体外受精の研究からわかってきました。
妊娠のしくみの研究は年々進歩していますから、不妊の原因は将来さらに解明されるでしょう。
不妊症鍼灸治療症例 : 田中さん 男性 30才
結婚2年、時々インポテンスになる。奥さんの検査では、特に異常なく。精子検査結果では、精子の数は3,750万個/ml、精子の奇形が見られる、3分の一は死亡。診断の結果は、男性不妊症。
1998年12月14日から鍼灸治療を開始。取穴:腎兪、次髎、関元、足三里、三陰交。8回連続治療後、取穴をチャンジ。取穴:中極、三陰交、足三里。7回目で治療を終了。2週間後、奥さんはもう妊娠したと報告しに来た。精子再検査では、精子の数は8,000万個/ml、精子の奇形が見られない、3分の一は死亡だが、活動力は増強した。
不妊症鍼灸治療臨床経験: 不妊症鍼灸治療の主穴は腎兪、関元、三陰交で、副穴は中極、三陰交、足三里、地機、然穀、陰陵泉、気海。毎回主穴2〜3ヶ所、副穴1〜3ヶ所を使い、腎兪、関元穴は針の後に、お灸する。刺激は軽く、電気針、置針、20分間。1クールは15回程度。インポテンスも不妊症の原因の一つであるので、同じ治療方法で、インポテンスにも同様の効果がえられる。
不妊症鍼灸治療症例 : 石井さん 女性 34才
結婚10年、不妊。検査結果では両側の卵管は詰まっている。証は肝気不通、沖任不調に属する。取穴:関元、気海、水道、帰來、足三里、内関、太沖、三陰交、公孫、関元にお灸併用。電気針、20分間。19回目、終わった時点の検査では、両側の卵管の通気性良好。継続治療、26回目の時に、妊娠反応陽性。
不妊症鍼灸治療臨床経験
1. 卵管因子の治療
取穴、関元、気海、水道、帰來、足三里、内関、太沖、三陰交、公孫、関元にお灸併用。
電気針、置針、20分間。
2. 卵巣因子の治療
石関、陰交、胞門、子戸、足三里、子宮、血海、三陰交。関元にお灸併用。
電気針、置針、20分間。
3. 子宮内膜因子の治療
大赫、中極、血海、地機、三陰交。関元にお灸併用。
電気針、置針、20分間。
中国医学では、不妊症の原因は腎虚、血虚、寒邪、痰邪と考える。腎虚、血虚、寒邪の場合、針とお灸の併用が多い。
実は、私は二番目の子供をつくるとき、2年経ってもなかなかできなくて、女房と一緒に針、灸の治療をした後、二人目の我が子を胸に抱きしめることができました。針、灸のお陰です。
近年、欧米の不妊症治療に鍼灸を取り入れ始めた。私はアメリカーのケンタッキー大学客員教授だった頃、ケンタッキー大学附属病院婦人科の医者から、百名ぐらい不妊症の患者を紹介してくれた。貴重な治療データを得ることができた。中国では不妊症の鍼灸効果のメカリズムに着目し、「江西中医大学」の研究結果では、兎に関元、気海、三陰交に電気針、2時間後に黄体生成ホルモンが最高値に達し、排卵反応も観察された。「上海第一医科大学」では、1961年から1982年まで、生理不順の患者に対して、鍼灸治療を行う過程の中で、排卵促進率は54.4%まで上がると分かった、生理不順患者の中、不妊症患者が妊娠したと報告した。研究結果では、鍼灸は不妊症患者の生殖内分泌機能に対する影響は大きく、黄体生成ホルモンに対する脳下垂体の反応を増強させ、排卵の促進に繋がった。脳下垂体の反応が増強した結果、子宮内膜の厚みも増加う?煤 また、鍼灸の免疫増強の働きで、免疫抗体が卵管の炎症、癒着などを修復し、卵管の開通につながった。
不妊症患者200例を治療した。妊娠成功したのは124名、妊娠失敗したのは76名だった。
現在、夫婦の10組に1組が不妊症であり、原因の割合は男性4割・女性6割といわれています。辛いホルモン治療や莫大なお金のかかる人工授精、さまざまな治療法を試してみたけれど効果が無かった等、他の人に相談もできずお悩みの方は大勢いらっしゃると思います。
悩んだときは針治療 東京都の会社員である守屋美弥子さん(32)も、やはり結婚後5年間子宝に恵まれなかった一人。病院では卵管異常のため不妊症と診断されて以来、薬物治療や人工授精など様々な治療を試してきましたが、努力の効果も得られず、半ば諦めかけていました。そんな時出会ったのが、日本橋「北京中医鍼灸院」の康少洪(こう・しょうほん)氏による中国針治療です。 丁寧な脈診、問診、聞診、望診を経て守屋さんが受けた治療は、卵管(卵子の通り道)を広げ、働きを促進するツボ中極(腹部)の刺激と、卵子の子宮に着床をスムーズにする関元などのツボ子宮穴の刺激を組み合わせた治療でした。通常の治療ではマニュアルに従ったツボ刺激が主ですが、康先生の治療はその日の健康状態を考慮し有効なツボ刺激を行うので、一人として同じ治療法の患者さんはいないのです。ツボに刺した針の上にはお灸が据えられます。一回の治療時間は約1時間。守屋さんはこうした組み合わせ治療を続けることによって、昨年夏、幸いにもお子さんを授かることができました。現在では、治療のために断念していた趣味も再開し、健やかで充実した生活を過ごしてらっしゃいます。
この組み合わせ治療は、古来中国より不妊症の治療として用いられていた伝統的な方法で、欧米に広まったのは約5年前。薬物治療や人工授精、体外受精などを経ても、効果の無い不妊症には針や漢方の治療が効果的で、欧米でも、日本でも、見直され始めています。康氏の鍼灸院では、この「組み合わせ針治療」が欧米に広まる2年も前から、国内では初めて同治療法を導入し、現在も普及に努めているのです。これまでに約200人余りの不妊治療を行い、その内治療後3ヶ月目に妊娠に至った方が112名。半年後に妊娠された方が117名でした。不妊でお悩みの方には朗報ですね。 康氏の中国針は、本来持つ自分のカラダの機能を回復させてくれるもの。私たちのカラダは本当にデリケートで、本来はストレスや環境の変化に弱いものです。また、それらが原因でカラダの機能が眠ってしまったり、低下してしまうこともあります。カラダ本来の力を目覚めさせ、軌道修正をしてくれる中国針を、不妊治療の選択肢として組み込んでみてはいかがでしょうか。あなたが我が子を胸に抱きしめる、幸せな瞬間はそう遠くはないはずです。