パーキンソン症候群
パーキンソン症候群 (Parkinson's syndrome) とはパーキンソン病およびパーキンソン病症状を呈する疾患の総称です。
パーキンソン症候群という言葉は、パーキンソン病と似ているが異なる病気の集まり、または、パーキンソン病の運動症状として使われています。パーキンソン症候群の中には、白質型多発性脳梗塞の他に、正常圧水頭症、進行性核上性麻痺、多系統萎縮症 などがあります。
正常圧水頭症は、脳室拡大があるのに頭蓋内圧が高くないもので、特発性(高齢者に多い)と2次性(クモ膜下出血後など)に分けられます。前者は白質型多発性脳梗塞との鑑別を要します。頭部MRIで脳室拡大、穹隆部圧排、シルビウス裂開大が特徴的にみられます。正常圧水頭症は、歩行障害、認知症(痴呆)、尿失禁を3主徴とし、髄液シャント(短絡)術により症状が改善する病気です。
進行性核上性麻痺は、高齢者に発病し、認知症(痴呆)/注意障害、下方注視麻痺などの核上性眼球運動障害、項部をそらせた姿勢、筋強剛、構音・嚥下障害などを呈します。進行性核上性麻痺の原因は不明ですが、病理学的に、神経細胞体内に神経原性変化を認めます。その病変は中脳・橋の被蓋(背側)、視床下核、黒質、大脳基底核(淡蒼球内節)、小脳歯状核などにみられます。頭部MRI矢状断像で中脳被蓋の萎縮(ハチドリ徴候、皇帝ペンギン徴候)が特徴的にみられます。
北京中医康針灸院のパーキンソン症候群に対する治療目的は、パーキンソン症候群の回復程度を高めることとパーキンソン症候群が完治するまでの時間の短縮することです。
パーキンソン症候群は今も難病の一つで、西洋医学治療ではまだ克服できないのは現状です。当針灸院(鍼灸院)院長は二十数年前から新しい突破口としてパーキンソン症候群の針灸治療を取り組んできました。各国のパーキンソン症候群に対する治療法を研究し、試行錯誤の末、北京中医康針灸院の特殊な頭皮電気透穴針療法を開発しました。頭皮電気透穴針療法で、多くのパーキンソン症候群患者の振戦、筋固縮、無動、姿勢障害、歩行障害などの症状を改善し、或いは解除してきました。1998年11月1日より2008年11月1日までの10年間に来院されたパーキンソン病2000名を集計したところ、振戦の症状が消失したのは1330名、歩行障害の症状が消失したのは420名でした。
パーキンソン症候群の症状が多様なため、針灸院(鍼灸院)の治療方法もそれに応じて、多岐に渡って行います。当針灸院(鍼灸院)は中医学的な弁証論治の基本を元に、特殊な電気ハリで、最大限の効果を引き出しています。パーキンソン症候群の回復は患者さんの生活の質を向上させるのに役に立っています。
最も興味のある点は針灸治療がパーキンソン症候群の再発の予防には有効です。治ったパーキンソン症候群の多くは針灸治療期間中がほとんど再発しませんでした。
パーキンソン症候群はパーキンソン病と類似の症状を示す病気全般を指し、これらの病気はパーキンソン病とは原因や治療法、予後が異なっています。パーキンソン病は、脳の「中脳」にある脳細胞が年齢とともに死んでいくことが原因ですが、パーキンソン症候群では、中脳以外にも多くの脳細胞が障害を受け、小脳や脳幹と呼ばれる場所の脳細胞も影響を受けます。原因としては、変性症と呼ばれるものや脳梗塞(こうそく)などもあげられますが、完全には解明できていません。手足の震え、筋の緊張が高まり、歩行をはじめとする各種の動作が滑らかにできなくなり、特に歩行では突進歩行や方向転換が困難で、ふらふらと転倒しやすくなります。
パーキンソン症候群の症状は安静時の振戦(ふるえ)、筋強剛(筋固縮)、無動(または、寡動)、姿勢保持反射障害の運動症状を主徴とします。結果として小刻み歩行・加速歩行などの歩行異常、前傾姿勢、表情が乏しくなる仮面様顔貌、小字症などの症状が見られる。また、無動のため言動が鈍くなり一見して認知症(痴呆)のようにみえることもあるが、実際に認知症を合併する疾患もあり鑑別を要する。また、うつ症状などの精神症状を合併する場合がある。他には発汗低下、起立性低血圧、便秘、排尿障害(尿閉)などの自律神経症状も見られる。
症状でパーキンソニズムがみられればパーキンソン症候群ですが、原因は前記のようにさまざまです。病歴や服薬歴などの情報や、頭部CT、MRIによる画像診断が有用です。
パーキンソン病は、まず、パーキンソン症状を起こす他の疾患(パーキンソン症候群)を除外しなければならないです。パーキンソン病は、特別の画像(CT,MRI)や検査で診断できませんので、パーキンソン病の臨床症状とパーキンソン症候群の除外により診断を確定します。
パーキンソン病の診断は症状に基づいて行われます。特に高齢者では、年をとるとパーキンソン病と同じ症状がいくつか現れるために、パーキンソン病と診断がより困難になります。そのような症状には、平衡感覚の喪失、緩慢な動作、筋肉のこわばり、前かがみの姿勢などがあります。パーキンソン病診断を直接的に確定できる検査や画像診断はありません。しかし、パーキンソン病症状の原因となりうる構造的疾患を探すために、CT検査やMRI検査が行われます。脳梗塞や他の変性症の診断にはMRIは、とても有効な診断法となります。発症年齢、初発症状、(4〜7Hzの安静時振戦)、前期臨床症状4大症候を認めれば、確実できます。パーキンソン病の治療に使う薬で症状が改善すれば、パーキンソン病であるとほぼ診断されます。パーキンソン病の場合、CT正常例が多く、線状体黒質変性症、Shy-Drager症候群の場合、CTでは、橋および小脳萎縮が見られます。Huntington病、良性遺伝性舞踊病、choreaacanthocytosis のCTでは尾状核萎縮で、ジストニアを主とする疾患の場合、CT正常例が多いです。
パーキンソン病は、黒質の働きがなんらかの原因で悪くなる病気です。パーキンソン病を解剖すると、黒質に強い障害が見つかりました。パーキンソニズムは、原因が分かっており、それによってパーキンソン病の症状が起きるので、本当のパーキンソン病とは区別をしています。
パーキンソン症候群は、さまざまな原因で起こります。インフルエンザ感染後に起こるウイルス脳炎の合併症の場合もあります。パーキンソン症候群は、その他の変性疾患や薬、またはドパミンなど神経伝達物質の作用を阻害したり、遮断する毒物によっても起こります。たとえば、パラノイアや統合失調症の治療に使用される抗精神病薬は、ドパミンの作用を遮断します。MPTPという物質を使用すると、若い人でも回復不能な重度のパーキンソン症候群が急激に起こります。その他の原因には、脳腫瘍や脳卒中などの脳の構造的障害や頭部外傷、特にボクシングで繰り返し受ける外傷などがあります。
皮質基底核変性症は、まれなパーキンソン症候群の原因です。この病気は基底核と大脳皮質の脳組織が変性した結果です。皮質に異常が起こることでパーキンソン症候群の他のタイプと区別されます。この皮質の病変は、会話や文字による表現や理解ができない(失語症)、単純な作業を遂行できない(失行症)、ものの役割や機能が認識できない(失認症)などの障害を引き起こします。症状は60歳を過ぎてから現れ、発症の約5年後には動けなくなり、10年後には死亡します。
パーキンソン病ではなにが原因となっているのかは実はまだわかっていません。少数は遺伝的に発病します。しかしながら大多数のパーキンソン病患者は遺伝とは関係なく、なんらかの原因で黒質の神経細胞が攻撃を受けるためだろうと考えられています。
パーキンソン病は知らないうちに始まり、徐々に進行します。多くの人の初期症状は、手を動かしていないときに起こる、粗くリズミカルな振戦です。振戦は手を意図的に動かしているときにはあまり起こらず、睡眠中はまったく起こりません。感情的なストレスや疲労は振戦を増加させます。最終的には、もう一方の手、腕、脚にも起こるようになります。振戦はあご、舌、額、まぶたにも起こります。病気が進行するにしたがって、ふるえはそれほど目立たなくなります。パーキンソン病のおよそ3分の1の人は、初期症状が振戦ではありません。中には振戦が一度も起こらない患者もいます。その他の初期症状には、嗅覚の減弱、体を動かさなくなる傾向、歩行困難、まばたきの回数が減って顔が無表情になる、などがあります。
嗅覚が低下したようにみえるのは、一部はパーキンソン病のために、意識的に大量の空気を吸いこんでにおいをかぐ動作ができないためです。また、嗅覚をつかさどる領域の脳神経細胞の変性も一因のようです。嗅覚の衰えは小さな問題のように思えますが、筋肉の硬直は動作を阻害します。だれかにひじを曲げたり真っすぐに伸ばしてもらうと、歯止めがかかっているようなこわばった動き方をします。動きが緩慢になって動作がスムーズに開始できず、動く範囲も狭くなっていきます。硬直と可動性の低下は筋肉痛と疲労を起こします。また、手の小さな筋肉が障害されるためにシャツのボタンをかけたり、靴ひもを結ぶなどの日常の動作が次第に困難になっていきます。パーキンソン病の人の書く文字が小さくてふるえている(小字症)のは、ペンを1画ごとに別の位置に動かして書き続けることが難しいためです。
パーキンソン病患者の歩行困難では、特に最初の一歩が踏み出せなくなります。歩き出しても、足を引きずるように小刻みに、腕を振らずに歩きます。中には歩行中に止まったり向きを変えることができなくなる人もいます。病状が進むと、突然に足が地面にくっついてしまったように感じて止まってしまったり、転倒を避けようとして無意識に早足になって小走りになったりします。姿勢が前かがみになり、平衡感覚を保てなくなります。動作が緩慢になるため、転びそうになってもさっと手を突くことができません。
顔の筋肉を動かせないために、表情が乏しくなり、うつ病と間違われたり、逆にうつ病なのに見過ごされたりします。うつ病はパーキンソン病患者に多くみられる病気です。最終的には、口を開けたまま無表情になり、まばたきの回数も減ります。顔とのどの筋肉が硬直すると、嚥下(えんげ)が困難になり、よだれをたらしたり、のどを詰まらせたりするようになります。その結果、栄養不良や脱水状態を招きます。パーキンソン病の人の話し方は単調な小声で、言葉を1語1語明瞭に発音できないためにどもったりします。
便秘も起こります。知能が正常に保たれる人もいますが、患者の約半数は痴呆を起こします。安静時振戦、固縮、無動、姿勢反応障害のうち二つあれば、パーキンソニズムと診断します。
パーキンソン症候群の西洋医学治療は基礎疾患の治療が中心です。
パーキンソン病は進行性のため、薬物治療に頼るパーキンソン病患者は最終的には食事、入浴、着替え、トイレなど、日常生活に介護が必要な状態になります。介護する人はパーキンソン病の身体的・精神的な問題と、可能な限り患者の身体機能を維持させる方法を習っておくと役に立ちます。介護は疲労とストレスに満ちているため、支援団体の援助を受けるとよいでしょう。
最終的にパーキンソン病の人は重度の身体障害状態になって動けなくなります。介助されても食事ができなくなるでしょう。患者の約半数に痴呆が現れます。ものを飲みこむのが次第に困難になっていくため、誤嚥性肺炎による死亡リスクが高くなります。さまざまな理由から、特別養護老人ホームなどが最適な療養場所として選択されることもあります。
パーキンソン症候群の鍼灸治療症例 :パーキンソン症候群患者2000名、男性1553名、女性447名、年令39〜74才。頭皮電気透穴針療法。取穴:百会、前頂、承霊、懸顱、後頂、太陽、風池、人中、神庭、印堂、大椎。百会、前頂、後頂を一本の針で、神庭、印堂を一本の針でツボを貫通し、オームパルサーで、小程度の電流を流します。
パーキンソン症候群の治療臨床経験 :北京中医針灸院では、多くのパーキンソン症候群患者の症状を回復、或いは改善してきました。今も多くのパーキンソン症候群患者が通っていらっしゃいます。パーキンソン症候群患者の一人一人の症状に合わせて、北京中医針灸院はきめ細かい針灸治療を行っています。針灸治療では、パーキンソン症候群患者の生活の質と予後はかなり良好です。多くのパーキンソン症候群患者は普通の生活に戻ることが可能になりました。
私と米カリフォル二ア大学のペッキ教授との研究チームが臨床試験で、頭皮電気透穴針+電気治療を使って、100名のパーキンソン病の患者に治療をしました。研究の結果は、神経の電気信号が、針から微弱電流に強いられ、「確率共鳴」という現象が起き、低下していたパーキンソン患者の脳の情報処理機能を改善しました。
また、針からの微電流の刺激が生物電信号に変わり、神経の伝達を通じて、脳にある黒質を刺激し、ドーパミンの分泌を促進し、パーキンソン病患者のドーパミンの分泌量を数倍に増やしました。
針治療によって、大脳大動脈、大脳中動脈、大脳後動脈の血液量が5倍以上に増加したことも確認できました。つまり、パーキンソン病患者の減少していた大脳大動脈、大脳中動脈、大脳後動脈の血液量を改善し、脳細胞の代謝機能を増強しました。
カリフォル二ア大学の放射線医学専門の趙長煕教授がfMRI(機能的磁気共鳴映像法)を使って、さらに脳の内部の変化を観察しました。電気刺激をする時に、脳の運動エリア、感覚エリアと黒質の働きが活発になっています。
頭皮電気透穴針療法を受けたパーキンソン症候群2000例、症状の解除或いは改善したのは1750名でした。
頭部外傷後遺症 多発性硬化症 過敏性腸症候群 パーキンソン病 脊髄小脳変性症 多系統萎縮症 脳梗塞 自律神経失調症 心身症 統合失調症(精神分裂病) 認知症(痴呆) バーンアウト症候群(燃えつき症候群)